世の中には二種類の人間がいる。「音痴な人」と「音痴じゃない人」だ。音痴じゃない人にとっては、音痴な人がなぜ音をハズすのかわからないだろうが、音痴な人自身もわかっていない。だから音痴なのだ。
そんなわけで今回は、「音痴な人のカラオケあるある50」をお届けしたい。たまに、カラオケ好きな音痴の人もいるが、彼らはどちらかというと「恵まれたタイプの音痴」だ。だが、今回ご紹介するのは「恵まれない音痴」、つまり本物の音痴についてである。
【音痴な人のカラオケあるある50】
1. そもそもカラオケは嫌い
2. 酔っ払うとすぐに「カラオケ行こう!」と言い出す人は苦手
3. 酔ってないし飲んでもいないのに、シラフで「カラオケ行こう!」と言い出す人はもっと苦手
4. 「ヘタだから」と断ると、「またまた~」と言って信じてもらえず、半ば強制的に連れていかれる
5. そのせいで余計にカラオケが嫌い
6. 歌の上手い人が言う「ヘタでも楽しめばイイじゃん!」は信用ならない
7. カラオケで自分の音痴を披露するくらいなら、他人が歌うのをひたすら聴いているだけのほうがよっぽどマシ
8. 3次会だろうが、4次会だろうが、ひたすら飲み屋を提案する
9. ダーツやビリヤードなど、カラオケ以外の選択肢なら大歓迎
10. 誘いを断り切れずに、「歌わなければいいか♪」と安易な気持ちでついて行くと、後で痛い目に遭う
11. DAMとかJOYとか、正直どうでもイイ
12. 受付の近くなど、他の客にも頻繁に歌声を聴かれてしまいそうな部屋にだけはならないよう祈る
13. どうしても歌いたくないからドリンク注文係りに徹する
14. トイレに行く回数がやたらと多い
15. 歌本やタッチパネルを見て曲を選んでいるフリをする
16. 実際は何も考えていない
17. タッチパネルで他の客の履歴を見るのは意外に楽しい
18. どれくらいの年齢でどんなタイプの人が歌っていたのか想像するのもわりと楽しい
19. そうこうして時間稼ぎをしていると、ふと周囲が発する「お前も歌えよ」的な空気を感じ取る
20. それでも歌いたくないから限界までネバろうとする
21. さすがに「限界来たな」と思ったら、とりあえず曲を選ぼうとするが、歌い慣れていないので何を歌えばよいのかサッパリわからない
22. 選曲だけで15分くらいは余裕で悩む
23. 悩みながら、「このままお開きの時間になればいいのに……」なんて思ったりする
24. 最終的に、「早く歌え!」と周りから圧力をかけられる
25. 仕方なく、たいして歌ったこともないけど、とりあえず知っている曲を選ぶ
26. 歌える自信は3パーセントにも満たない
27. 曲のイントロが流れると、わずかにあった自信が0パーセントになる
28. 歌い出しは、タイミングを逃したことにしてハナから歌わない
29. すでに曲が始まっているのに、やたら飲み物を飲む
30. やたら咳もしてノドの調子を確認する
31. ようやく歌い出したと思ったら、のっけからハズす
32. わかってはいたけれど、やっぱり自分は音痴だと再認識する
33. 別の曲にすれば良かったと後悔する
34. そういう問題じゃないことはわかっている
35. 自分の歌声で周囲の空気が一気によどむのを感じる
36. いつにも増してハズしまくったときは、正直自分でもドン引き
37. でも、ハズしているという事実に気付けているときはまだマシ
38. 「この歌はそこそこ歌えたぞ!」と思ったときに「ハズれてたよ」と言われたとき、自分は本物の音痴だと悟る
39. 自分のせいで場の空気を悪くして申し訳ないと思う反面、「無理やり連れてきたみんなが悪い」という思いもある
40. 曲は知っているのに、ところどころでわからないフリをして歌うのを放棄する
41. 居ても立っても居られなくなったら曲の途中で自ら強制終了
42. とりあえずトイレに逃げる
43. トイレで流れている曲に合わせて「フフフ~ン♪」と、鼻歌を歌ってみる
44. 「これならイケそうな気がする!」という根拠のない自信が8パーセントくらい湧く
45. トイレから戻って突然、次は自分の番であることを宣告されると8パーセントが吹っ飛ぶ
46. このときばかりは、順番を守る律儀な人々が疎ましくなる
47. 結局、「音痴な人のカラオケあるある50」のうち、No.15~46をまた繰り返す
48. カラオケに行くと決まって、この負のスパイラルを体験する
49. 歌が上手な人からは、「もっと大きい声で歌ったほうがいいよ」とアドバイスされて実践してみるが、単なる「大きい声で歌う音痴」になるだけ
50. やっぱりカラオケは嫌いだ
執筆:むねやけサンデー
Photo:RocketNews24.