日本の伝統的な麺料理である「そば」。寿司と並んで人気のある日本料理であり、寿司にもツウと呼ばれる人がいるように、そばにも『そば通』と呼ぶべき人たちが存在する。
食べ方は人それぞれだが、大人になったらちょっとツウぶりたいという人も多いと思うので、今回は自称そばマスターであるヌードル亭麺太郎さん(40歳・仮名)に、「そば屋がマジでビビるぐらい通な店での振る舞い方」を聞いてみた。
すると、ランキング形式で10個の振る舞い方を教えてくれたので、ご紹介しよう。気になる順位は以下のとおりである。
10位:わさびなどの薬味をつゆに溶かすのではなく、そばにつけて食べる
「わさびやねぎなどの薬味をつゆに溶かしてしまうと、その風味がつゆに広がってしまいそば本来のうまさを楽しむことができません。そのため、薬味はそばに付けて楽しみましょう。」
9位:そばの下4分の1程度をつゆにつけ、ずずっとすすって食べる
「そばを全部つゆにつけて食べてしまうと、そばの風味がつゆの塩味にかき消されてしまいます。そのためつゆにつけるのは4分の1程度にし、ずずっとすすって食べましょう。」
8位:“天抜き”と卵焼きを最初に注文する
「天抜きとは、天ぷらそばや鴨南蛮からそばを抜いたそば屋のおつまみのようなものです。それと出汁の味がわかる卵焼きを最初に頼むことで、店主から“こいつ、できるな”と思われます。」
7位:店主に気付かれないぐらいのサイレントモードでドアをあけ、しれっとカウンターに座る
「そば通も中級になってくると、そば屋と完全に一体化することができ、存在感をかき消すことができるんです。そのため存在に気付かれることなく、常連席のカウンターにしれっと座ることができたら1人前ですね。」
6位:はじめはつゆをつけずに食べる
「最初の一口二口はつゆにつけずそのまま食べて、そばの風味をしっかりと把握出来たらツウですね。」
5位:物凄い勢いでドアをガラッと開け、「もりそば一丁!」と大声で注文する。「うちは食券制だよ!」と言われたら、「あいよっ!」と大声で返事し、食券を購入する
「そば通=江戸っ子です。そのため元気の良さも必要ですが、7位のサイレントモードに比べると空気が読めなかったらただのうるさいヤツになってしまいます。そのため、“ここでは大丈夫だな”と思ったら、元気よくドアをあけた瞬間に注文しましょう。」
4位:かけそばとかつとじを同時に注文し、来たかけそばにかつとじをのせて『かつとじそば』にして食べる
「これはかなりギルティな組み合わせかと思いきや、北海道某所ではそばにかつとじをのせた『かつとじそば』が定番。こんな邪道もたまには許せるぐらいの心の広さが、そば通には必要なのです。」
3位:スポーツ新聞の卑猥な欄をだれにも気づかれないように見つつ、煩悩を振り払って賢者モードになってからそばを食べる
「そば上級者になるとそばを注文したあとあまりにワクワクしすぎてしまい、たまに興奮状態に陥ってしまうことが。そこで興奮度を収めるべく、スポーツ新聞の卑猥な欄を見て意識を変え、賢者モードになってから食べるとよりそば本来の味を楽しむことができます。」
2位:もりそばをはしでしっかり掴みつつ、そばの水分がすべて飛ぶぐらいの勢いで振りかぶってからつゆにダイレクトアタックをする
「そばを落とさないようはしでしっかり掴み、『クンッ!』とナッパのような掛け声で残っている水分すべてを飛ばすれべるで振りかぶってから、つゆにダイレクトアタック! こうすることで、味が薄まらずそばの風味を最高に楽しむことできます。ただ、落としたら素人以下の行為になってしまうので気を付けましょう。」
1位:来たそばの香りを嗅いで「ふぅ~む……ふむふむ……そーかそーか……そう来たか……。」と意味深な発言をしてから、一口も食べずに帰る
「そば神と呼ぶほどのそば通になると、そばを食べずに香りを嗅いだだけでそばの味が分かってしまいます。そのため、香りを嗅いで一口も食べずに帰ったら、店主に確実にマークされるぐらいそば通だと思われるはずです。ただ、食べ物を粗末にしてる感はハンパじゃないので、素人がマネするのは絶対にやめてください。」
(カギカッコ内は麺吉さんのコメント)
執筆:なかの
Photo:Rocketnews24