異物混入報告が相次ぎ、食の安全が揺らいでいる。即席焼きそば「ぺヤング」を製造販売するまるか食品は、2014年12月に異物混入問題が発覚し、全商品の販売を中止する事態となった。そして日本マクドナルドは、年明け早々にチキンナゲットからビニール片が発見され、物議をかもしている。
そのほかにも続々と報告が相次いでいるのだが、一体全国で異物混入にまつわる問題はどれだけ起きているのだろうか? 2015年1月26日、国民生活センターは過去6年間に寄せられた相談件数を明らかにした。それによると、2009年度以降なんと約1万5000件もの相談を受けていたことが判明したのである。今年は今までにも増して、食の安全が問われる1年になりそうだ。
・国民生活センターが公開した、「食料品の異物混入に関する相談件数」
2009年度 1781件
2010年度 1612件
2011年度 1571件
2012年度 1817件
2013年度 6219件
2014年度 1656件(国民生活センターより引用)
・2013年は農薬混入問題
2013年度の相談件数が飛躍的に増加しているのは、冷凍食品の農薬混入事案による影響である。全体の6219件のうち、3583件が農薬混入に関するものだったようだ
・虫の混入報告が最多
混入報告された異物の内容は、食料品に外食・食事宅配を含めた全1852件中で、虫などが最多で345件となっている。その内訳は、「ゴキブリ・ゴキブリの足など」、「ハエ・ハエの幼虫など」、「ゴキブリやハエ以外の虫」となっている。食料品の製造を行う工場では、徹底した衛生管理を行っているはずである。しかしこれらが混入するということは、不備のある工場も少なくないという証ではないだろうか。
・身体に関するものまで
さらに残念なのは、身体に関するものの混入だ。毛髪や体毛だけでなく、歯や歯の詰め物、爪やつけ爪などの混入報告もあったようだ。これらの問題はこれからもなくならないのだろうか? 今回の報告を受けて、食品会社はさらなる管理の徹底が求められそうである。