ロケットニュース24

【劇的】入るのにとても勇気がいるけど入ったら悲しい事実を知ることになった 「素うどん 四國屋」 東京・池袋

2014年12月18日

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お店の外観はお店の顔、大変重要である。できるだけキレイにして、お客さんを迎えるべきではないかと、私(記者)は考えているのだが、最近発見したお店、東京・池袋の四國屋はお世辞にもキレイなお店とは言えない。店頭には雑貨が雑然と積まれており、これらに値札がついているのである。

ここは何屋なのかな? と思うと頭上の看板には「素うどん」の文字が。異様に気になる……。入って大丈夫なのかなと、不安になりながらも素通りできず、思い切って入ってみた。そうしたところ、わびしい事実を知ることとなり、何とかしたいと強く思ったのである。何かしてあげることができれば……。

・入れない

まず驚いたのは、入り口の引き戸が開かないことだ。入り口には貼り紙がしてあり、開きにくくなっているのでノックするように書かれている。開きにくいとはいっても、限度があるだろう。思いっきり力を入れれば開くのではないかと思い、開こうとしたが1ミリも動かないのだ。固い! なんて固い入り口なんだ、コレでは入れないぞ!

・おばあさんが内側から開けてくれた

そう思っていると、なかから「今開けます」と人の声が聞こえた。そしてゆっくりではあるが、少しずつ入り口が開いた。そこにいたのは、お店の主と思われるおばあさんだった。大人の男が開けられない引き戸を、おばあさんが開いた! と感心していたのだが、どうやら建て付けが悪く、引き戸がレールを噛んでしまっているようだった。

・地震の影響で建物に歪み

詳しくおばあさんにお話を聞くと、東日本大震災の地震で建物そのものが歪んでしまったらしい。そのため引き戸がサッシごと歪み、開閉がスムーズにいかなくなったのだとか。おばあさんは推定で70歳くらいだろうか。出入りの度にこんなことをしているのでは、大変に違いなかった。

・驚くほど狭い店内

そして店内を見渡すと、驚くほど狭い。床面積にして5畳あるだろうか。そこにカウンターとささやかな厨房、座敷がある。カウンターは3席あるが、3人並んで座れるほどの広さはなく、座敷は腰を下ろす程度で畳の上に足を上げることができない。そんな強烈な狭さの店内には、表に積まれていたのと同じように雑貨がわんさか置いてある。なかには値札のついたものがあった。つまり販売品なのだ。

・壁のあちこちに品書き

一瞬、飲食店としてやる気がないのかな? と思ったのだが、そんな状況でも、壁には素うどんやカレーうどんなどのメニューがあちこちに貼られている。これはやる気があるな。店によっては、メニューがないなんてところもあるのだが、このおばあさんの方がはるかにやる気がある。

・想像した素うどんと違う

ここで私は看板にも掲げられている素うどんを注文した。1玉だと300円。せっかく訪ねたのに300円では忍びないので、2玉500円を注文した。私はお出汁にとろろこんぶが浮いた、シンプルなうどんが出てくるものとばかり思っていたのだが、それが全然違ったのである。丼の底にしょう油ダレが敷かれた、釜揚げうどんのようなものが出てきた。

・生タマゴはマスト

どちらかといえば、混ぜそばに近い感じだろうか。海苔・ネギ・ゴマがあしらわれており、これをしっかりと混ぜて食べる。うどんには特に特徴はなかったのだが、このしょう油ダレがおいしい。シンプルな味付けだが、うどんのウマさを引き出しているように感じられた。

だが、少し何か足りない……。ということで、追加で生タマゴ100円をいただき、タマゴを加えてさらに混ぜたところ、飛躍的においしさがアップしたのである。「これはタマゴとセットで提供した方が、お値段もアップできるのになあ」とひそかに感じた。

・見回してみると……

さて、食べ終わったところで、やはりこの建物そのものが気になった。狭い、狭すぎる。そして築年数もかなりのものだ。もしもまた震度4クラスの地震が来たら、結構心配な雰囲気である。空の丼を前にして、しばらく店内を見回していたら、私は衝撃的なことに気付いた!

・急すぎる階段

どうやらおばあさんは、この建物の2階にお住まいのようなのだが、2階に上がる階段がおそろしく急なのである。それは階段というよりも完全にハシゴ状態。勾配がきつすぎる。手に何かを持って、この階段を上ることはできないだろう。つかまるようにして上がらなければ、ひっくり返ってしまうかもしれない。ここで安心して生活できているのだろうか……。

・ビフォーアフターで何とかして欲しい

しかもトイレは1階にある。もし夜分に足を滑らしたりしたら、大変なことになる。う~ん……生活状況を想像すると不安になるばかりなのだが、おばあさんはかくしゃくとして明るく、ハキハキとしゃべられる。何とかしてあげたいけど、階段を付け替えることはできないなあ……。せめて入り口の引き戸を開き易くしてあげられたら。

また機会を見て、ご提案をさせていただきたいと思った。多分、引き戸のレースを少し開き易くなるはず。「ビフォーアフター」で匠が何とかしてあげられないかな~……。

・今回訪問した店舗の情報

店名: 素うどん 四國屋
住所:東京都豊島区池袋2-9-6
営業時間:11:30~翌2:00

Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24

▼お店の外にあるものは、値札がついているので、どうやら売り物のようだ

▼素うどん 2玉500円

▼混ぜそばのように、しっかり混ぜて食べる

▼生タマゴ(100円)を入れるとおいしさ倍増!


▼たくわんをサービスしてもらった。これもまたおいしかった!

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