どんな一流選手にも別れの時はやってくる。ベテラン選手が引退を表明し、時代の流れを感じずにはいられなくなるのが、シーズン終盤である。そしてその時期が今季も到来。先日、日本ハムの稲葉篤紀(いなば あつのり)選手が引退を表明した。
そんな中、2014年9月11日に東京ドームで稲葉選手からファンへの挨拶が行なわれた動画「【プロ野球パ】稲葉男泣き!東京ドームで最後の「稲葉ジャンプ」も! 2014/09/11 F-H」が感動的で美しかったので、今回はそちらをご紹介したい。
・稲葉選手とは
1972年8月3日生まれの42歳。今季20年目のシーズンを迎えたベテランで、1995年から2004年まではヤクルト、2005年からは現所属の日本ハムでプレー。名球会入りの条件である2000本安打も達成している好打者で、人格者としても有名な選手だ。
・なぜ東京ドームなのか
しかし「なぜ東京ドーム? ヤクルトであれば神宮球場、日本ハムの本拠地は北海道なのでは?」と思う人もいるだろう。これは日本ハムが北海道へ移転するまでは、東京ドームを準本拠地としていたことが関係している。
まだ東京ドームで試合をする可能性(日本シリーズ)は残しているものの、レギュラーシーズンでは最終戦ということで関東のファンへ挨拶をしたのである。そしてソフトバンクとの試合に7−2で勝利した日本ハムはチーム全員でファンのもとへ向かった。
・感動的な男泣き
動画には試合終了からの一連の流れが収録されている。栗山監督に一言声をかけられると稲葉選手は目から涙。10年間過ごしたヤクルト時代の思い出もあったのだろうか。感極まる姿が見られた。
選手全員が並んだ後、稲葉選手は観客席へ向かって深々と一礼すると、ファンからは鳴り止まない拍手と歓声……なのだが、これで終わりではないのがこの動画だ。ファンはファンファーレと共に飛び跳ねる応援の「稲葉ジャンプ」で応え、さらにはホークスファンも一緒になって球場全体が稲葉選手との別れを惜しんだのあった。
・勇姿を最後まで
ひっそりと多くの選手がピリオドを打っているだけに、ファンから惜しまれて引退する稲葉選手は選手冥利に尽きるだろう。なお、今季は千葉ロッテマリーンズの里崎智也選手も引退を表明している。最後までその勇姿をしっかりと目に焼きつけたい。