酒好きならば、愛するお酒がどのようにして作られるか知りたいと思うもの。お酒を造る場所といえば、ビール工場やワイナリー、ウイスキー蒸留所や造り酒屋などさまざまある。そのなかから今回は、芋焼酎の手造り焼酎蔵へ行ってみたぞ!
記者(私)が訪れたのは、鹿児島県鹿児島市に位置する「薩摩郷中蔵」だ。こちらは本坊(ほんぼう)酒造株式会社がもつ蔵のうちのひとつ。入館料は無料。都内のスーパーやディスカウント酒店でも見かける芋焼酎「桜島」の会社、と言えばピンとくる人もいるだろう。
・市街地から公共交通でアクセスできる
芋焼酎の聖地・鹿児島県には多数の焼酎蔵があるが、「薩摩郷中蔵」は鹿児島市の繁華街から公共交通で行けることがポイントだ。蔵の見学後に試飲を楽しむためには、公共交通でアクセスできることが何より重要なのである!
・10~12月には仕込みのようすを見学できる
「薩摩郷中蔵」では、実際に焼酎の仕込みに使われる蔵の見学をはじめ、パネルやビデオで焼酎造りの歴史やこだわりを学ぶことができる。なお、さつま芋の収穫が始まる10月上旬から12月下旬に訪れると、仕込み作業をナマで見学できるそうだ。
気になる仕込みのようすは「もろみの香りを感じながら、桜島の溶岩のごとく躍動的な醗酵の様子がご覧いただけます」とのことで、マジかよ何それチョー見たい! ……と、秋の再訪を決意したところで、お楽しみの試飲・販売コーナーへ移動した。
・40種類以上の焼酎を自由に試飲できる
試飲コーナーのある「ガレリア ホンボウ」に足を踏み入れた瞬間、思わず目を見開いた。見渡す限り酒、酒、酒……。そう、ここでは40種類以上の焼酎が試飲可能なのだ! まさに酒パラダイス!! 完全に手造りのため数量が限られるレアな焼酎や季節の限定品も試飲し放題!
・焼酎ワールドの奥深さを再認識
「そんなにいっぱいあったら逆にゴチャ混ぜになるんじゃないの?」と心配するなかれ。香りや口当たり、芋の風味などそれぞれに本当に個性があり、焼酎ワールドの奥深さを再認識しまくったぞ! その微妙な差の妙はぜひご自身で体感してほしい。同社販売の梅酒やウイスキーも試飲できるため、焼酎派でない人と一緒でも安心だ。
気がついたら記者は、帰りの電車の時間ぎりぎりまで居座ってしまい、駅までのタクシーを呼んでもらうハメに。試飲で気に入った焼酎2本、カップ酒2個をゲットし、後ろ髪を引かれまくりながら泣く泣く帰路についた。最後にもう一度言うが見学・試飲ともに完全無料である。芋焼酎の楽園、おそるべし……!
参考リンク:工場見学/薩摩郷中蔵 GALLERIA HOMBO | 本坊酒造株式会社
Report:黒井
▼焼酎蔵の風景。秋にはこちらで実際に仕込みが行われる
▼お楽しみの試飲コーナー、キターーー!
▼本坊酒造には梅酒専用の蔵もあるため、梅酒も豊富
▼高級焼酎も惜しげもなく試飲させてくれる太っ腹ぶり!
▼信州の蒸留所で造られているウイスキーも飲める
▼酒の知識がなくても職員さんがていねいに解説してくれるから安心だ
▼記者のイチオシ、超まろやかな口当たりと後口に香る繊細な芋の風味がたまらんわー
▼こちらは夏季限定商品
▼JRの最寄駅。本数は少ないが市街地と酒蔵近くのルートを結ぶバスもある