日本で食べられているシチューといえば、ビーフシチューやクリームシチューがあげられるだろう。しかし、フィリピンのあるファストフード店ではなんと家畜の血を使ったシチューが売られているという。
「シチューに血を入れてみた」なんて生やさしいものではない。主成分が血、血100パーセントなのである。なんてこった……一体、なんの家畜を使っているのだ!? 実際にフィリピンに飛んで調べてきた。
・血100パーセントのシチューが食べられるお店
家畜の血のシチューはフィリピンの「Mang INASAL」というファストフード店で売られていた! 血で作ったシチューを売っているくらいだ、怖い店なのかと思いきや、店内は日本とほぼ同じ内装のキレイなファストフード店だった。
・一体何の血が使ってあるのか?
この血のシチューには豚の血が使われていた。料理名は「Dinuguan at puto」だ。「血のシチューなんて本当に食べる人がいるのだろうか?」と、見渡してみると現地の人は普通に食べていた。どうやらフィリピンではメジャーな食べ物なようだ。
・豚の血だけどビーフシチューの味!
ム! 香りは悪くない。むしろビーフシチューに近い香りだ。一口食べてみると、まず強い酸味がする。これは豚の血の臭み消しに使われた柑橘系の果物由来のものだ。酢の物が苦手な人には合わないかもしれない。だが、その酸味のあとに、濃~いビーフシチュに近い味がした!
・血のシチューに謎の具材発見→血でできたプリンだった
うむ、うまい! スプーンですくって食べるのも良いが、添えられた蒸しパンをシチューに浸して食べてもうまい。なんて思って食べていると、プリンのように柔らかくコロコロした具材を発見! コレは血を固めて作ったプリンだそうだ。血のシチューに血でできた具材とは……一体どれだけ徹底してるんだよ!
血のシチューは、本当に血しか使っていないシチューだった。本来なら屠殺(とさつ)する際に捨てるハズの血さえも上手に活用できるのは、フィリピン人の「もったいない精神」が根付いているからなのであろう。
今回取材をした「Mang INASAL」というファストフード店では、豚の血のシチューに限らず、フィリピン人が大好きな料理を多数取りそろえているので、現地の味を知りたい人には是非、足を運んでほしい。
Photo:RocketNews24
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