以前、雑煮の全国分布をわかり易く紹介している地図についてお伝えした。この地図は、なかに入るお餅の形状の違いやすまし仕立て・味噌仕立ての分布についてあらわした地図なのだが、同様におでんにも地域によって違いがあるようだ。「おでんマップ」によると、おでん種に違いがあるだけでなく、付けダレも地域ごとに異なっていることがよくわかる。
おでんマップは、練り物食品メーカーの「紀文」が公開しているものだ。同社は1999年の紀文鍋白書(比較食文化研究家、新井由己氏著)をもとに、この地図をウェブ上に公開している。全国に分布するおでん種の種類は以下の通りだ。
■ 全国各地のおでん種
・ マフラー(マフラ)
・ ツブ貝
・ 豆腐田楽
・ 白コンニャク
・ 黒コンニャク
・ すじ
・ ちくわぶ
・ はんぺん
・ 黒はんぺん
・ 豚モツ
・ 牛スジ
・ かまぼこ
・ 餃子巻き
北海道にはマフラーと呼ばれる食材があるが、これは衣類のマフラーを指すのではなく、さつま揚げ(揚げかまぼこ)のことである。また、付けダレの種類は次の通り。
■ 全国に分布するおでんの付けダレ
・ 味噌おでん
・ しょうが味噌
・ からし味噌
・ 田楽味噌
・ 豆味噌煮込み
・ 豆味噌ダレ
・ 白味噌煮込み
・ みがらし味噌
・ しょうがしょう油
愛媛県でみられる「みがらし味噌」とは、からしに麦味噌を加えたものである。このようにおでん種、付けダレともに各地で随分異なり、これらのバリエーションにより多彩な味が楽しまれている。
お正月に帰省されるという方は、雑煮と共に地元のおでんの味を再認識されると良いだろう。
参照元:紀文 おでんマップ
▼ こちらが付けダレのマップ