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カワイイのは「プルト君」だけじゃないぞ!原燃工を解説する「ペレット君」も相当の愛らしさ

2011年4月15日


みなさんは「ペレット」をご存じだろうか? 福島原発の「燃料棒」が溶け出しているのではないかと一時世界中が騒然となっていたが、その「燃料棒」に入っているのが「ペレット」だ。

これは、直径1センチ、高さ1センチの円柱形で、セラミック状にされたウラン燃料である。このペレット1個で、一般家庭で使う電気の約8~9カ月分(2500kWh)を作ることができるというから、そのエネルギーの威力たるや計り知れない。燃料棒にはペレットが約350個が詰められて密封されているそうだ。

その威力の程を物語るように、危険度も相当やばい燃料棒の中のウラン燃料だが、「ペレット君」と呼ばれて愛らしいキャラクターになっているぞ! 目がくりっとしていて、笑顔も爽やか! 綺麗に弧を描いた眉からは誠実みさえ伺え、不覚にも信頼感だって湧いてきそうだ。

そういえば「プルトニウムは安全だ」と言い聞かせる「プルト君」しかり。実態は危険なのに、虫も殺さぬ顔をしている。このギャップが今となっては背筋がぞっとするくらい恐ろしい。かわいい物、美しい物にはトゲがあるというが、思わず納得の例といえるだろう。

ペレット君はアニメーションこそないけれど、「原燃工」に関するクイズを出してくれている。せっかくなので、いくつかご紹介しよう。君はいくつ正解できるかな?

「クイズで知ろう原燃工」(答えは問の最後にあります)

Q1 現在のウラン資源利用で、何年分の電力がまかなえるでしょう?

1  50年
2 100年
3 1000年

Q2 燃料を構成するペレットは、これ一つで一般家庭約半年分の電力を賄うことが出来ます。では、原燃工で1年に製造されるペレットではどの程度の電力を供給できるでしょうか?

1 東京都23区で使用される年間電力
2 フランスで使用される年間消費電力
3 オランダで使用される年間消費電力

Q3 原子炉で使用された燃料は、残っている使える部分(ウラン、プルトニウム)を取り出すために再処理が行われます。現在、日本から出た使用済み燃料の再処理を行っていない国は次のうちどれ?

1 アメリカ
2 フランス
3 イギリス

Q4 世界には何種類の原子炉が存在し、運転しているでしょう?

1 2種類
2 6種類
3 10種類

(答え Q1=2、Q2=3、Q3=1、Q4=2)

 
※Q2の解説…「原燃工では年間約1,000億kWhの電気を作り出しており、ほぼオランダ国1年分の電力消費量に匹敵する」
※Q3の解説…「日本はこれまで、フランス、イギリスにて再処理を実施しており、これによって得られたウラン、プルトニウムはMOX燃料として再加工される。原燃工はフランスにてMOX燃料を加工した実績がある」

(「原子燃料工業株式会社」より引用)

全問正解できたかな? 案外プチ知識になったのではないだろうか。「原子燃料工業株式会社」のサイトには全部で10問用意されているぞ。これを皮切りに、誰よりも「ペレット」に詳しくなるというのはどうだろう。ちなみに子供用もあるので、親子でトライしてみるのもいいかもしれない。

参照元:nfi.co.jp

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