中国にある一部の病院では、患者や家族が持つ悪いイメージを払拭しようと「明朗会計」「信頼される病院」などといったスローガンを立ててサービス向上に努める動きがある。しかし中には、入院中の70歳のおじいさんに対して「処女膜修復費」を請求してしまうという大失態を犯した病院もあった。
1月の終わりごろ、河北省石家荘(せきかそう)市の郊外にある病院に脳溢血で倒れた70歳の男性が担ぎ込まれ、そのまま入院することとなった。この病院では費用を分かりやすくするために1日ごとに医療費の伝票を作成しているのだが、2月16日分の伝票の一番最後には「処女膜修復費」と書かれていたのである。
70歳のおじいさんに処女膜などあるはずがない。ロビーに掲げられた「明朗会計」の看板が悪い冗談にしか思えなくなってしまった家族は早速病院側にクレームをつけた。翌日、看護師長が「病院のシステムを変更中で作業員がタイプミスをした」と説明に訪れたという。しかし、「処女膜手術以外にも、やっていない酸素吸入代も入っていた。言われなきゃ気付かないというのはどういうことか」と患者側の怒りは収まらなかった。
結局、病院側が正式に「調査の結果、確かに作業員の操作ミスだった」との見解を書面で発表するとともに、誤って徴収してしまった代金を全て返還することに。さらに、「市民が満足する病院づくりのため」に担当科の主任と看護師長に対して罰金を科すなど厳しい処分を下したことで、患者側は病院の対応に誠意を感じて引き下がったようだ。
何を処女膜と間違えたのか、一体どうしたら処女膜になるのか、そのあたりには謎が残るが……。
参照元:亜心網(中国語)