2010年7月25日から8月1日まで8日間+1時間ぶっ続けで生放送していた佐藤です。放送中に、郵便局留めでプレゼントをお贈り頂くという企画を行ったのですが、大変多くの方からたくさんの支援物資が届きました。おかげで楽しく放送を続けることができました。この場を借りて感謝を申し上げたいと思います。誠にありがとうございます。
放送をご覧いただいた皆さんから届いたものは、どれもユニークなものばかり。蚊取り線香や栄養ドリンクをはじめ、ヤシの実、『餃子の王将』の餃子50個、さらには謎のオブジェやTシャツまで。いちばん驚いたのは食用の虫です。肉食性の水生昆虫『タガメ』と、『蟻の卵』がチルドゆうパックで届いたのです。
私は今まで、虫なんて一度も食べたことがない。しかし支援物資として届いたのだし、ありがたく頂かなければ! そう思い、これらの昆虫を実際に食べてみました。2種類の虫が届いたのだが、今回はそのひとつ、『タガメ』の味についてお伝えしたいと思います。
タガメはカメムシ目・コオイムシ科の昆虫で、獰猛(どうもう)な肉食性の昆虫です。別名「水中のギャング」とも呼ばれているらしいです。私も昔は近所の田んぼでタガメを採っていた記憶があります。日本ではあまり食べられることはないようですが、タイやベトナムでは食用にされているとの事。
「ゴツゴツしてるしキモいし、本当に食べられるの?」と思い、さっそくインターネットで調べたところ、「塩水につけてから茹でるか素揚げにする」と書かれていました。指示通りに塩水に漬けて、素揚げにしてみることに。
30分程度塩水につけて、温めた油にタガメを投入。パチパチと音を立てて加熱されていく。よく見てみると、おなかの辺りが急激に膨らみだした。「これ、爆発するんじゃないの?」と思いながら、さらに加熱。
そしていよいよ食べることに! 箸でつまんでよ~く眺めてみると、黒光りした背中がゴキブリのように見えてくる。ウゲーッ! そう思ったら、食べる勇気がなくなってきました。しかし、ここで負けるわけにはいかない! 鼻をつまんで思い切り背中からバクリ! ムシャムシャウジュルウジュルニッチャクッチャと噛んで噛んで噛みまくりました。
「お!? さわやか!」
意外にもさわやか。口のなかがスーッとする。まるでミントでもかじっているかのようでした。さらにもう一口かじると、口の中が軽やかに感じる。「これホントにタガメの味なの?」と思ってしまうほど、口から鼻にかけて清涼感がひろがっていきます。
タイやベトナムで食べられるタイワンタガメは、植物のキンモクセイの香りがすると言われています。たしかに植物を思わせる香りが口いっぱいに突き抜けていきます。しかし、少々加熱しすぎたようで、硬い殻の中身はスカスカ。エビの殻をかじっているようでした。ちなみにご飯と一緒に食べてみたのですが、タガメはさわやかすぎてご飯とはあいませんでした。サラダなど青野菜と一緒に食べると、とても良く合うのではないでしょうか。
タガメがさわやかな味だなんて、何でも食べてみないとわからないものですね。お贈り頂いた方によれば、都内のタイ料理の食材店で購入したとのこと。興味のある方はぜひ一度、食してみてはいかがだろうか? 見た目を裏切り清涼感にビックリするはずですよ。
Photo by Rocket News24 Staff / 佐藤記者撮影