
人気漫画『ジョジョの奇妙な冒険』の最新アニメ、第7部「スティール・ボール・ラン」の2nd & 3rdステージの配信が、2026年9月25日(Netflix独占)から始まった。
このアニメ作品のエンディングテーマが、日本だけでなく海外でも大きな話題となっている。というのは、エンディングに起用された楽曲『死ぬか生きるか』について、議論が巻き起こっているのだ。
否定的な意見も少なくないようだが、実際どうなのだろうか? ジョジョの知識量に関係なく、当編集部メンバーに率直な意見を求めたところ、さまざまな見方を垣間見ることができた。
・エンディングを見た感想
この曲は千葉雄喜さんが作詞(作曲:ドクター・ルーク)を手掛け、自身が歌っている。曲と作品の世界観がマッチしていないとの指摘が相次いでいるのである。ちなみにジョジョの第7部は、19世紀末の米国を舞台に、総距離6000キロを馬で走破する壮大な大陸横断レースだ。
YouTubeに公開されたノンクレジット映像を見ると、登場キャラクターが馬を駆って疾走する様をオブジェのように描き、そのバックで曲が流れるというもの。非常にシンプルな構成になっている。
さて、ジョジョの知識あるなしに関わらず尋ねた、メンバーの率直な感想は以下の通りだ。
◆佐藤英典(ジョジョを知っている)
「酷評されているという情報を知った上で見たので、そのバイアスがかかった節があるのだが、私は言われる通りにひどいと思った。正直曲が単調だし、作品の躍動感が伝わって来ない。
アメリカが舞台なら、アメリカのロックでもよかったんじゃないか? とさえ思う。実際、海外のYouTubeが外国人アーティストの曲をのせてアレンジした映像を見ると、かなりしっくりくる気がするのだ。
とくにボン・ジョヴィの『Wanted Dead or Alive』はドハマりしている気がするし、同じくジョン・ボン・ジョヴィの『Blaze Of Glory』(映画『ヤングガン2』のテーマ)も、作品の世界にふさわしい曲ではないかと思う。ほかに選択肢はいくらでもあった気がしてならない」
◆古沢崇道(ジョジョを知っている)
「歴代EDの中でもかなりユニークな印象で、個人的には全然かっこよくないと思った。映像と音楽がまるで合っていない。
ビジュアルはいままでの中で1番スタイリッシュでかっこいいと思うが……なぜこれほどまでにチグハグな組み合わせになってしまったのか。残念」
◆P.K.サンジュン(ジョジョを知っている)
「世代だからジョジョは好きだし7部もコミックで読んだ。ただ7部はそんなに刺さらなくて3・4・5・6部が好き。やっぱり億安だよな! ガオーーン!!
で、話題になってるのを知らなくて聞いてみたけど “全然いいんじゃね?” と思った。なんか “聖闘士星矢~♪” みたいな昔のアニメっぽくていいんじゃないの?
俺はSOUL’d OUTの解散ライブに行ったくらい好きだから “VOODOO KINGDOM” の方がカッチョいいとは思うけど、正直 “炎上することかね?” と思ったかな」
◆中澤星児(ジョジョを知ってる)
「何がダメなのかわからない。と思って批判意見を見たら「これまでED全部洋楽なのに、なんでジャパニーズヒップホップやねん」という声が上がってた。
その意見を見て、確かにジョジョってスタンドの名前がエアロスミスとか洋楽のバンド名なことを思い出した。作品の小ネタを汲むEDの流れを断ち切って千葉雄喜だったら、作品にリスペクトを持って想像を膨らませていたファンがゴリ推し感を感じ拒否反応が出るのも分かる。
とは言え、SBRはジョジョ6部から新しい世界に入った作品だから、ちょっと流れを変える演出があっても良いと思う。そして、そういう意味では、日本では一般受けしてないけど、世界的にバイラルヒットを飛ばしてる千葉雄喜の起用って全然ありな人選なんじゃないかなあ」
◆あひるねこ(ジョジョは知ってるけど、5部まで)
「7部を読んでいないので作品との関連についてはわからないが、基本的には超サイコー。特に曲のタイトル。
『生きるか死ぬか』じゃなくて、『死ぬか生きるか』。
あまりにもジョジョ的であり、この言語感覚の鋭さこそ千葉雄喜である。でも私も千葉雄喜(KOHH時代)を初めて聞いた時はよくわからなかったので、いろいろ言っている人の気持ちはわからなくもない」
◆和才雄一郎(ジョジョを知ってる)
「まぁ、確かに違和感はあるかな。こ、これがジョジョのエンディングか……みたいな。
でも、よくよく考えればドラゴンボールの『CHA-LA HEAD-CHA-LA』だって初めて聞いたときは「なんだこれ!?」ってなったし、違和感があるからダメだとも思わない。
『CHA-LA HEAD-CHA-LA』が今やドラゴンボールの象徴のような曲になっているように、このEDも時代が経つにつれてジョジョを代表する曲になる……かも」
◆原田たかし(ジョジョを知らない)
「ジョジョのことは詳しく分からないし話題になっているのも初耳。あくまで個人的な感想だが、曲も映像もなんとなく平成イズムがあってカッコいいような……? 同じようなシーンが流れているのは意図的なものかな」
◆GO羽鳥(ジョジョを知らない)
「ジョジョの奇妙な冒険は、名前こそ知ってるが、マトモに1話を読んだこともないくらいジョジョ知識ほぼゼロな私。
映像を見て(5回も見た)思ったのは……え、これがジョジョなの? こういう漫画だったの? スタンドとか、そういうのが出てくる格闘漫画じゃなくて?
なんだろう、この西部劇みたいな、兵馬俑みたいな、進撃の巨人みたいな、キングダムみたいな(←これもマトモに見たことないけど)……。
言われなかったら、これがジョジョってわからないレベルで、私には何がなんだかサッパリわからない。私の中で、ますますジョジョが遠のいていく…… 」
・正直に感じること
おそらく、作品をよく知る人ほど「イメージと違う」という感想を抱いているように思う。今作に限らず、こういうことはよくあることで、とくに漫画原作の場合、作品の歴史が長いほど、読者が描く作品のイメージが強くなっているので、それに応えるのはかなり難しいことなのではないだろうか。
その一方で、作品を知らない原田や羽鳥の感想は、非常に正直で純粋な反応をしている。気に入った原田と、作品の世界観を推し量りきれなかった羽鳥。2人ともとくに否定することもなく、「こういうものなの?」と率直な感想を抱いている。
それで良いのではないだろうか。世論の賛否ではなく、見たままを正直に感じることが大事なように思う。さて、皆さんは、どう思われるだろうか?
参考リンク:アニメ『ジョジョの奇妙な冒険 第7部スティール・ボール・ラン』
執筆:佐藤英典
▼ジョジョ7部エンディング