
札幌を訪れたらとりあえず寿司をつまみたくなるのが人情というもの。で、札幌駅の駅ビル「JRタワーステラプレイス」6階に『根室花まる』があるのを思いだして行ってみたら2時間待ちレベルの行列になっていた。う~む、最近ここの根室花まる、毎回行列で諦めている気がする。
みんな考えることは一緒か。すすきのまで行けば色んな回転寿司があるけど、なにせ今札幌に着いたとこだし、この辺で駆けつけ一杯サクッと食べてホテルに帰りたかった。適当に済ませるか。気持ちを切り替え地下街に行ってみたところ、奥にひっそりと佇むもう1つの回転寿司屋を発見した。
・光と影
札幌駅地下の飲食街・アピアウエスト内ジョイフルウォーク。『貢茶(ゴンチャ)』とか『洋麺屋五右衛門』など過度に北海道推しじゃないチェーン店も建ち並ぶこのストリートは、「とりあえずこれでええか」が見つかりやすそうな気楽さだ。観光色が薄く、日常って雰囲気が漂っている。
そんな飲食街の突き当りにひっそりと佇んでいたのが『廻るくるくる寿し』だ。地下の最奥。空に輝く星のような立地の『根室花まる』からここに来たので猛烈にコントラストを感じる。札幌駅回転寿司の光と影だ。
・実は70年以上の歴史
だが、それゆえか、行列にはなっていない。入店するとお客さんも来慣れている人が多いように見受けられる。まさしく地元民がフラッと立ち寄る回転寿司という風情だ。
メニューのタッチパネルの説明によると、オープンは1952年のステーションデパートの開業と同時らしい。そして、1978年に札幌ではじめての回転寿司となり生まれ変わったのだとか。
・回転寿司はイデオロギー
とはいえ、現在はレーンはあるものの回っておらず、タッチパネルで注文すると職人さんが握ってレーン越しに渡してくれるシステム。価格帯は150円から680円の回転寿司価格であり店名に「廻る」とついてるけど、スタイルは完全に回らない寿司屋だ。もはや回転寿司がイデオロギーと化している。
しかしそれは見方を変えると、職人が握る上質な寿司が回転寿司くらいの気楽さで食べられるとも捉えられる。イデオロギー系回転寿司万歳。しかも、よくタッチパネルを見てみると、ネタにもこだわりが感じられる。
・感じたこだわり
例えばマグロだと、大とろや中とろだけでなく希少部位の「かま」とかあるし、生本まぐろだけじゃなく、季節限定のページには希少なマグロと言われる「こしながまぐろ」もラインナップされている。
白老サーモンやにしんなどが並ぶメニューから土地を感じられるのはもちろん、甘えび握りは1貫につき3本乗ってトロけまくりだし、「たらばふんどし」は太い蟹身の食べごたえと蟹の風味が凄くて味においても存分に北海道を感じた。さらに極めつけは……
だし焼きかに玉が凄い。
最後の〆として390円の「だし焼きかに玉」を注文したところ、ボリューム感がヤバイたまご握りが出てきたのである。口いっぱいに頬張ってもひと口で食べられない厚みと幅。さらには中に蟹まで入ってる。最高か。
・もう1つの可能性
知名度全国区の『根室花まる』が目立ちすぎていて、観光客目線では影となっているこの回転寿司。しかし、その味には70年以上続いているだけある老舗の実力を感じた。
意外と回転寿司が少ない札幌駅前。コスパも良いけど観光にはタイパも重要だと思う。そういう意味では『廻るくるくる寿し』はもう1つの可能性としてかなりオススメの回転寿司屋と言えるかもしれない。
・今回紹介した店舗の情報
店名 くるくる寿し
住所 北海道札幌市中央区北5条西4丁目 札幌駅地下アピア内
営業時間 11:00~21:30
定休日 無休(アピアに準ずる)
参考リンク:APIA
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
▼厚みを感じる「たらばふんどし(税込490円)」
▼「生帆立(税込590円)」も北海道を感じるサイズ
▼豪快な「トロサーモン(税込350円)」
▼シャリからネタが垂れ下がる季節限定「大あじ(税込390円)」
▼季節限定「炙りトロにしん(税込390円)もトロトロ
▼「釣りさば(税込390円)」は新鮮さが感じられた
▼最安150円皿には銀かれいも