
突然だが、『名代富士そば』の最西端の店舗ってどこかご存知だろうか? 答えは八王子店だ。東京だと当たり前の顔して建ち並ぶ富士そばは実は、東京、神奈川、埼玉、千葉にしか展開されてない。そして、神奈川の本厚木店より八王子店の方が約2.4km西にあるのである。
言わば、八王子店は富士そば勢力における辺境に位置するわけだが、現在そんな辺境から成り上がっているメニューがあるためお伝えしたい。
・反響
そのメニューとは「八王子ラーメン」。繰り返す。立ち食いそば屋だけど「八王子ラーメン」だ。
富士そば八王子店の店舗限定メニューだったこのラーメン。富士そばのリリースによると、好評を得てじわじわ広がり、4月から23店舗で販売開始になったという。「販売店舗では天ぷらそばや人気のかつ丼の販売数を上回る反響」と記載されているのでガチの成り上がりメニューである。
・なんでもない
私(中澤)は大塚駅前店で八王子ラーメンに出会ったのだが、単品税込570円と安めなことに魅力を感じた。また、ミニカレーセット(税込860円)があるのも良い。ラーメンとカレーが860円で食べられるのは正直ありがたい。
富士そばのかえしで仕上げた「富士そば独自の八王子ラーメン」というこのラーメン。食べてみると、名もなき町中華の醤油ラーメンみたいななんでもなさだ。価格も価格だし、このなんでもなさがちょうど良い。
・富士そばのコンセンサス
固ゆでのゆで卵、気持ち程度のチャーシュー、ちゅるっとした麺、なんでもない醤油スープ。そんなメンツに、刻み玉ねぎができる範囲の爽やかさを演出している。なんでもない、実になんでもないな。
個人的にはこだわりのラーメンよりこういう肩の力が抜けたラーメンの方が好きだったりする。富士そばはこだわっていくところじゃない。日常のフラつきの延長線上なのだ。
富士そば内での八王子ラーメンの成り上がりは、そのコンセンサスの現れのようにも感じられた。実に富士そばらしいメニューである。ラーメンだけど。
・フレキシブルさから生まれるうねり
一部では、『進撃の巨人』のエレン・イェーガーくらい縛られないことで知られている富士そばの店舗限定メニュー。その自由さはメニュー開発において店舗側にも一定の裁量が与えられていることに起因する。
ゆえに元々、富士そばでは醤油ラーメンとか煮干しラーメンを展開している店舗もあったけど、オリジナルラーメンが成り上がるところも富士そばらしい。ある意味、独自のフレキシブルさがある富士そば。今後もこういったメニュー開発を続けて欲しいものだ。
参考リンク:NEWSCAST
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
▼このなんでもないカレーライスにどれほどお世話になったことか
▼日常のフラつきの延長線……それが富士そば
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