
全国で爆発的なブームとなっている、シール。筆者も現在どハマりしており、先日は大阪・梅田で開催された『シールフェスティバル』なるものにまで参加をしている。
──だが、一人でシールを集め続けて思ったことがある。それは「シール交換をしてみたい」ということ。
先日、念願かなって人生初めてのシール交換会をしてきたので、そのレポートをお届けしよう。ネタバレをしてしまうと、あまりにも楽しくて今でも余韻に浸っています……。
・シール交換してみたい!
筆者は現在34歳。聞くところによると、同年代の女性の多くは子どもの頃にシールブームを経験し、友達とシール交換をしたことがあるらしい。
しかし筆者は田舎育ち&お小遣いの少なさにより、その文化に触れられないまま大人になった。
……だからこそ、キラキラ光る可愛いシールを集めてはシール帳に貼っていくたび、心が満たされると同時に虚しさもこみあげていた。
せっかくお気に入りのシール帳を作るんだから、この喜びを分かち合ってみたい。つまりシール交換をしてみたい。
そう、残念ながら筆者には友達が少ない。このまま一生一人でシールを集め続けるしかないんだろうか?
──そんなある日、ひょんなことからシール交換のチャンスに巡り合うことになった。お相手は、とある雑貨屋のシール売り場で出会った女性、Yさん。
ちょっとしたきっかけで世間話をしたところ子どもの誕生日が1日違いだと判明し、勝手に運命を感じてしまった筆者は 思わずこう聞いてしまった。
「シール帳って作ってますか?」
残念ながらこの日は持っていなかったものの、「自宅にはあります」とのこと。ドキドキしながらラインを交換し、後日会う約束をした。
その夜の筆者の心臓はバクバク。
「Yさんはどんなシールを持っているんだろう?」
「ガッカリされないように、なるべくいいシールを持って行くべきだよね?」
「でも、頑張り過ぎて逆に引かれたらどうしよう?」
その悩みっぷりはまるで初デート……いや違う、もっと緊張感がある。まるで「お見合い」みたいだ。
なるべくレアだけど手放しても辛くないシールを選んで、シール帳に貼っては悩む。
結局前日の夜まで迷い続け、2冊のシール帳を持って行くことにした。
・いざ、シール交換!
Yさんとは昼過ぎに待ち合わせ、まずはランチからスタート。
最初はお互い緊張していたが、子どもたちが泣いたり走ったりするうちに空気がほぐれ、子育てあるあるで盛り上がり始めた。
……あれ? 今日はシール交換会のつもりだったけど、これってもしかして人生初の “ママ友の会” でもあるのでは?
ママ友なんて一生できないと思っていた筆者にとって、これは思わぬ収穫だ。
1時間ほどが経ち、子どもたちが落ち着いた頃にはすっかり打ち解けていた。
そしてついにシール帳を取り出す……が、まず何をすればいいのかわからない。
戸惑う筆者に、Yさんが「中身見てもいいですか?」と声をかけてくれた。そうか。まずはお互いの手札を確認しないと、交換したいシールも決められないのだ。
再び真顔になって「よろしくお願いします」と自分のシール帳を差し出し、逆にYさんのものを受け取る。やっぱりまるで、お見合いみたいな緊張感だ。
そんな空気を破ったのは、パラッとページをめくってすぐのYさんの言葉。
「可愛い~っ!」
「たまごっちもあるんですか!?」
「エスターバニーめちゃ好きなんです!!」
大きなリアクションに、思わず照れつつもホッとした。っていうか……シール帳って “好き” の集合体だから、頭の中を覗かれているようで恥ずかしいな。
一方で、Yさんのシール帳を開いた筆者も驚いた。サンリオやディズニーや動物のボンボンドロップシール、うるちゅるポップシールなど、売り場ではまず見かけないようなレアなシールがところ狭しと並んでいる。
「すごいっ!」と言いながらも、内心焦っていた。
こんな貴重なシール、欲しいなんてとても言えないよぉ~っ!
だが、これはシール交換。お互いそのつもりで来ているのだから覚悟をするしかない。
「コレもらってもいいですか?」
「どうぞどうぞ。もっと大きいの取ってください」
「じゃあ、代わりにサンリオはどうですか?」
まるで取引のようにシールが行き来する。
欲しいシールを指定する瞬間は緊張するが、受け入れてもらえると、自分のシールを対等に扱ってもらえたようで嬉しくなる。
そのうち同じシリーズのシールを見つけたり、買った時のエピソードを聞いたり、好きなシールの話をしたりと盛り上がり始めた。楽しい! 楽しいぞ……!!
ただ物々交換をしているだけではない。そのシールを買ったストーリーや理由も込みでお互いの「好き」を交換しているような感覚。それでいて自分を開示するような重苦しさはなく、カジュアルに楽しくおしゃべりが進む。
そうか。シール交換って、女子会の一種だったんだ!
なお 後ほど聞いたところによると、前日まではYさんも筆者と同じように「ガッカリされるかも」「自分だけガチ勢だと思われたらどうしよう」なんて緊張していたらしい。
あぁ~、同じぐらいのシール好き同士で集まれて、本当に良かった!
・シール集めはまだまだ終わらない?
気が付けば2時間ほどが経ち、お開きの時がやってきた。
今回交換したのは十数枚。筆者はサンリオ・小動物などのシールを選ばせてもらった。
Yさんからもらったシールは、さっそく新しいページに貼って保管している。今でも眺めるたびにニヤニヤしてしまうほど、大切な宝物だ。
さて、今回シール交換をしてみて感じたのは以下の内容だ。
・最初にシール帳を交換する瞬間はお見合いみたいに緊張する
・レアシールを見つけると、つい入手経路を食い気味に聞いてしまう
・「いいよ」と言われても、レアシールをもらう時は申し訳なくなる
たぶん「シール交換あるある」なんじゃないだろうか。
そして、シール交換を気持ちよく楽しむために気を付けるべきことは、
・どれを渡しても惜しくないシールを持って行く
・交換するシールのレア度はなるべく釣り合わせる
といったところじゃないだろうか。
今回は偶然にも筆者とYさんの熱量がほぼ一致していたため、最初から最後までハッピーな会になった。
しかし、もし熱量が違ったり 持っているシールが釣り合わなかったら……大人ならまだ空気を読み合いながら調整できると思うが、子ども同士となると一気に難易度が上がるだろう。
実際、シール交換が原因で子ども同士のトラブルに発展し、最終的に親まで巻き込まれるケースがあると聞いたことがある。
今回の交換を経験してみて「そりゃそうだろうな」と思えるほどに、シール交換は繊細で、ちょっとしたバランス調整が大切なやり取りなのだと実感した。
──そんなことを考えていると、改めて今回の平和で楽しいシール交換が貴重なものだと思えた次第。
嬉しいことに、Yさんとはその後もラインを続けて「今後も会おう」と話している。
うぅ~ん、次の交換に向けて シール帳をもう1冊増やしてもいいのかしら? 筆者のシールブームはまだまだ続きそうだ。
執筆:高木はるか
Photo:RocketNews24.
▼せっかくなので、筆者のシール帳もご紹介しよう。1冊目はとりあえず、シール帳スターターセットで手に入れたシールを中心にペタペタ貼り付けてある
▼2冊目は1ページごとにテーマを決め、いろんなシールをちょっとずつ貼ってみた。ぬいぐるみストラップも付けて、気分は平成女子である