
「驚安の殿堂 ドン・キホーテ」にはありとあらゆるものが揃っている。店内で無限ループしているドン・キホーテのテーマにあるように、まさに「何でも揃って便利なお店」だ。しかし、ただ便利な品があるだけではなく、需要がナゾの商品も少なからずある。
店舗数が増え、新業態店舗を出店し続けている今でさえもその姿勢は変わらず、常に驚きを与え続けている。たとえば最近見つけた商品に、こんなものがあった。本物のバナナのように「皮を剥(む)けるバナナパン」だ。相変わらずドンキはドンキだな……。ってことで、実際に購入してみたら、私(佐藤)の脳裏にはなぜか長崎が浮かんだ……。
・皮を剥けるパン
今年3月、私は今回の商品と似たようなグミを発見している。当時SNSで話題だったのが、「超BIG剥(む)く生グミマンゴー」だ。
本物のマンゴーと同じくらいのサイズな大きなグミで、グミでできた外皮を剥くことができた。大きさの割には、ジューシーで美味しいグミだったと記憶している。
それから半年以上を経て、私が再び見つけたのが、「剥けるバナナパン」(税込215円)だ。もしかしたら、マンゴーグミの売れ行きが良かったので、それに続く商品として仕入れたのかもしれない。
袋に載っているイラストを見ると、ホントにバナナのように剥けるようなんだけど……これはパン。そんなにキレイに剥けるものなのかな?
ちなみに原産国は中国。マンゴーグミも中国原産だったので、あちらではこの手の商品が流行っているのかな?
袋から出してみると、サイズも色もなかなか本物のバナナに近い。この外側の皮らしきものを剥くらしい。
普通のバナナを剥くのと同じように、上から剥いてみようと思うんだけど、どこまでが皮なのか、手ごたえがないからよくわからない。多分、めくれるところまでが皮なんだと思う、うん。
皮が薄いから、千切れないように慎重にめくっていく。なにしろ手ごたえがないから、キレイに剥ける気がしないんだよなあ。
なんとか手探りで普通のバナナみたいに剥くことができた。こうして見ると結構リアルかも。遠目に見たら本物のバナナみたい。少なくともパンには見えないな。
食べてみると、中にはバナナのソースが入っていた。生地自体はふわふわで、蒸しパンのような柔らかい食べ応えである。
皮もちゃんと食べられるぞ。
ところでこの皮を剥く感じは、体験したことがあるなあ。なんだっけ……、そうだ、カステラ! カステラの下の紙を取る感覚に似ている。にわかに私の脳裏に長崎県が浮かんだ。カステラといえば長崎だものなあ。皮を剥けるパンを食べていて、長崎に思いを馳せることになろうとは……。
とにかく変わったパンなので、1度は皮剥きを楽しんでみるといいだろう。2回目以降は剥くのが面倒でそのまま食べてしまいそうだが……。
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24