
ちょっと前から売られている「かける本バター」なる商品が、ずっと気になっていた。
常温で液体状のバター風味オイルなのだが、なんと香料不使用。本物のバターと植物油のミックスらしい。醤油みたいなボトルに入っており使う分だけピューッと出せるので、オリーブオイルやサラダ油と同じノリで調理油として、また料理の仕上げの風味付けなんかにも使いやすそうだ。
よく見かけるのは400g入りのデカいボトルで、ゆえに使い切れるかちょっと不安で なかなか手が出なかったのだが、このたびなんと、販売元である「ミヨシ油脂」さんから、新登場らしい「200g」バージョンのサンプルをいただけることに。
これ幸いと早速使わせてもらったので、レポートさせていただこう。
・「かける本バター」
というわけでコレがその商品。「すぐに使える かける本バター スマート」である。
バター67.5%、ってことはだいたい2/3が本物のバターってことだな。リッチだ。
「バターと同様にお使いいただけます」とのこと。早速試してみたいな。色々用途はありそうだが、筆者にとって「溶かしバター」といえばやっぱり手作りお菓子。てなわけで――
・スコーンを作る
筆者が時々作る究極ズボラな「限界スコーン」を、feat.かける本バターでお送りしよう。
小麦粉、砂糖、ベーキングパウダーの粉メンバーを混ぜたところに……
通常ならバターをレンジで溶かして加えるのだが、今日はコイツ。レンジでバターを溶かそうとすると爆発して飛び散ったりして地味にめんどいので、その手間がないだけで もうかなり嬉しい。
ピューッ。
中身はなめらかな液体状、食欲をそそる溶かしバター特有の黄金色だ。これだけちゃんと液体してれば、フライパンに敷いたり食材に塗ったりも問題なくできるだろう。
これで混ぜて、生地っぽくなってきたら卵も入れて、
ひとまとめにする。
めん棒で延ばして型で抜き、
オーブンでブン。
・実食
でーきた。出来上がりの見た目は普段と何ら変わらない、というか どっちかというと「上ブレ」のほうの見た目をしている。我ながらアレだけどめっちゃおいしそう。
ハイ美味い。作り慣れた味ではあるので別に目新しいことはないが、逆に言えば普通のバターで作るのと何ら遜色ない味わいだ。
1/3植物油脂ではあるが、香料不使用であるおかげか わざとらしい風味がなく、安価な焼き菓子にありがちなちゃちい味には堕していない。きちんとしたバターの味がする。
これは嬉しい。溶かす手間がないほか、手や食器が汚れないのも嬉しい。便利なうえに この味のクオリティとくれば、一家に一本あっても損はしないだろう。なんなら400gのボトルでも使いきれてしまいそう。
調理・調味油としても便利に使えるだろうが、筆者としてはやっぱり「溶かしバターを作らなくていい」という感動が大きい。お菓子作りの煩わしさの8割は油の処理みたいなとこあるもんな。
・ちょっと注意
さて、この商品。ミヨシ油脂さんによると、現在200gのものはECサイトのみの取り扱いであるようだ。例えば楽天では一本1274円、プラス送料となっている。まとめ買いすると若干安くなるっぽいが、それでも1000円を切ることはなさそう。
となると、ネックはやっぱり値段だな……。200gで1000円代後半(送料込み)だと、ちょっとさすがに手を伸ばしかねるなーという印象。
ただ、筆者はいちど400gのほうを西友で見たことがある。たしかその時は多少値引きされて売られていたのだが、値引き後で1000円ちょいだった記憶。
さすがにECサイトではもっと高そうだが、今日び普通のバターも200g500円超えが当たり前。この「かける本バター」は100%バターではないにせよ、少なくとも400gのほうは そこまでバカ高いわけでもないのかもしれない。
この使い勝手の良さなら400gでも全然使いきれそうなので、買うなら400gのほうが無難かも。お金の余裕と興味があれば、ぜひ。
参考リンク:「かける本バター」
執筆:砂付近
Photo:Rocketnews24.