山芋の一種、自然薯(じねんじょ)。

筆者はこの食材に対して、なんとなく「とろろにして食べるもの」というイメージを持っていた。蕎麦や豆腐と一緒に食べると、とろみが追加されておいしいんだよなぁ。

しかし、どうやら自然薯の食べ方はそれだけではないらしい。先日立ち寄った「AKOMEYA TOKYO」で、なんとふりかけになって販売されているのを発見した。


・食べてみた

商品名は「自然薯ふりかけ」。

今までいろんなふりかけを食べてきたけれど、自然薯のふりかけに出会ったのは初めてだ。

やっぱり自然薯っぽい味がするのかな? ふりかけになっても、とろみはあるんだろうか……?

気になったので、実際に食べて確かめてみることにした。


店頭には「おかか味」「燻製あご味」「梅じそ味」「ワサビ味」の4種類の味が並んでいた。

その中から今回は「燻製あご味」を購入。価格は税込み699円だった。


このふりかけを作っているのは山口県にある「じねんじょ村」というメーカーだ。どうやら山口県は自然薯栽培の発祥の地らしい。

会社がある柳井市(やないし)の観光協会によると、栽培に成功したのは世界でも初めてのことだったそうだ。知らなかった……!


柳井市と自然薯の繋がりを知ったところで、さっそくお米にかけていただいてみる。自然薯だけでなく、ごまやイワシの削り節も入っているようだ。

ふりかけがたっぷりかかったお米を口の中に入れてみると……


あ、オシャレ!

小さな粒からは、揚げ物のような香ばしさあごだしの旨味がほんのりと漂ってくる。例えるなら、かつおふりかけの味をかなりマイルドにした感じかな。

ふりかけとしては味が薄めだったので、もしかすると物足りなく感じることもあるかもしれない。

自然薯がたっぷり入っているとのことだったが、芋らしい味は感じなかった。


ごまの風味も相まって、いろいろな素材の風味を同時に楽しめる味に仕上がっていた。

食感はサクサクで、普通のふりかけとほとんど同じ。

これ、本当にとろろと同じ原材料から作られてるんですか……? 水分が全くなくて、とろろの「と」の字も見当たらないんですが……

何も言われなかったら、多分このふりかけが自然薯でできているとは気づかないだろうな。シンプルなあごだし味のふりかけだった。


・お米以外にも

クセのない優しい味ということは、他のふりかけと同じようにお米以外の料理にも合うんじゃないだろうか。

ということで、まずは納豆に入れてみた。


サクサクの食感とあごだしの旨味が加わって、いつもの納豆がさらにパワーアップしてる!! 納豆の旨味にふりかけの味がちゃんと馴染んでいて、いい味変になっていた。

ただ、ふりかけの味が控えめなので量が少ないと納豆の強い風味に負けてしまいそうになっていたかな。


続いてサラダにかけてみた。


うん、こっちも野菜のシンプルな味にふりかけの旨味が追加されていておいしい!

野菜にしっかり混ぜてもサクサク具合は健在だったので、クルトンやナッツのような食感追加要員としても活躍してくれそうだ。

ただやっぱり味は控えめだったので、濃い味が好きな方は塩などと組み合わせて使うか多めにかけるのがいいかもしれない。


・え?

この自然薯ふりかけを購入してからしばらく経っているのだが、ひとつ「え?」と思ったことがあるので最後に記載しておきたい。


それは……量が全然減らないということ。

記事を執筆するために使った分はもちろん、他の食事の時にもそこそこの頻度で使っているのに、ボトルの中には未だにたっぷりのふりかけが詰まっている。

ふりかけってこんなに減らないものだっけ? と思って内容量を確認してみると……


なんとこの細いボトルの中に、100gものふりかけが入っていたようだ。

普段使っているふりかけは大体20g入りなので、その5倍ということになる。全然減らないように見えるわけだ。

ということで、「自然薯ふりかけ」は優しい味を心ゆくまで楽しめるふりかけだった。もし気になる方がいたら、是非是非味わってみてはいかがだろうか。

参考リンク:AKOMEYA TOKYO柳井市観光協会
執筆:うどん粉
Photo:RocketNews24.

▼原材料名、栄養成分表示など

▼ちなみに筆者がよく食べる「ゆかり」の1gあたりの値段(20g入りの場合)は6.5円で……

▼「自然薯ふりかけ」の1gあたりの値段は6.99円だった。こっちの方が少し高いけど、差額は0.4円なのでそれほど変わらないかも