
人は誰でも歳をとる。残念だが事実だ。そして歳を取るといろいろ忘れてしまう。ミスチルが歌ったように「人は悲しいくらい忘れていく生き物」なのである。まさに『Tomorrow never knows』と言わざるを得ないだろう。
それはさておき、我々ロケット編集部も漏れなく老化が進行しており、以前あるお店のパンを購入して帰ったところ、メンバーは過去に食べたことがあるにもかかわらず、その事実を忘れて「初めて食べます」と証言したことがあった。
では、再び同じパンを購入して帰ったら、現在どんな反応をするのだろうか? もしかしてまた「初めて食べます」と言うんじゃないだろうか? 確認したところ、ヤバいことになった……。
・あの塩パン、再び
そのパンというのは、元祖塩パンのお店として知られる「塩パン屋 パン・メゾン」の看板商品の塩パンである。愛媛県八幡浜市に本店があり、すみだ浅草通り店(本所吾妻橋)は姉妹店であり、都内最初のお店だ。
当サイトで最初に紹介したのは2020年2月のこと。編集部のサンジュンが執筆し、そのとき編集部メンバーが食べている。
現在は銀座にも出店し、2025年6月には新宿にも進出している。今回私(佐藤)はこの新宿店で購入した。
どこの店舗も相変わらずの人気で、「塩パン」(税込120円)は現在も1人20個までの個数制限を設けている。
私も購入するのは3年ぶりのこと。久しぶりに対面した現物は、変わらず美味しそうだ。その香りを嗅ぐだけで、思わずかぶりつきたくなってしまう。だが、今はまだガマンだ。
5個を半分にカットして、現在編集部にいるメンバーに食べてもらおうと思う。はたしてみんなは食べたことを思い出せるのだろうか? それとも……。
改めて過去の様子を振り返ると、2020年2月、このときは中澤・羽鳥・原田・和才・御花畑・田代・あひるねこの7人が食べている。
その2年後、羽鳥・あひるねこ・和才・砂子間・中澤・御花畑・Yoshioの7人が食べている。
この時に、中澤と御花畑は2年前に食べていることを思い出したが、羽鳥・あひるねこ・和才の3人は「初めて食べる」と語った。初めてではないぞ! 2回目だったんだぞ!!
さらにそれから3年を経て、原田・砂子間・サンジュン・御花畑・中澤・古沢・羽鳥の7人に食べてもらった。
古沢は当然初体験。原田は5年ぶり2回目。砂子間は3年ぶり2回目。御花畑・中澤・羽鳥は3年ぶり3回目だ。さすがに3回目ともなると、覚えていて当然のはずなのだが、メンバーはこんな反応をした。
古沢「塩パンですね、美味しいなあ」
初めての古沢は純粋に美味しさに感動している様子。
原田「あ、これ結構塩がきいてて美味いっすね」
砂子間「イイ塩パンですね、どこのですか?」
2回目の2人は覚えていなかった……。
中澤「こんなのあるんすねえ、美味いな」
3年前に食べたことがあると言っていた中澤は、3年を経て、その記憶を失っていた……。
サンジュン「…………」
沈黙していたサンジュンは、それがパン・メゾンのものであることを知っていた。なぜなら以前、頻繁にこの塩パンを食べていたから、見ただけでわかったのである。そもそも最初に塩パンを買ってきた本人なので、わからないはずがない。記憶を試していると察して沈黙していたのだ。
御花畑「分かりますよ、コレ。あそこのですね」
さすが1000円クイーン。グルメに関する知識は、ほかのメンバーよりも秀でている。「あそこ」と言って、パン・メゾンであることを暗に指摘した。
そして最後にこの男、GO羽鳥である。食べるのはこれで3回目なのに……。
羽鳥「何これ!? 超美味い! いい塩使ってるねえ、こんなの初めて!」
初めてじゃねえ~~~! 3回目なんだよッ!! 完全に忘れやがって!
ということで、毎回食べたことをキレイに忘れてくれる羽鳥は、いつでも新鮮な気持ちで塩パンを食えて幸せ者だと思う、うん……。
それにしても、7人中2人しか過去に食べたことを覚えていなかったとは。当編集部の老化の進行はかなりのものだ。おそらく、今回欠席した和才・あひるねこ・Yoshioが加わっても、同じ反応をしたに違いない……。
参考リンク:塩パン屋 パン・メゾン
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
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