富士宮焼そばといえば、今や全国的に名が知られいている静岡県を代表するB級グルメだ。最近はカップ麺になったり、お菓子になったり、果ては『缶詰』になったりして販売されているのだとか。

とまぁ、そんな進化が止まらない富士宮焼きそばであるのだが、予想だにしていない方向へと進んでしまった『新生・富士宮焼きそば』と出会ってしまった。

お前「焼きそば」なのに……麺はどこへ行った!?

・ご飯にかけて食べる

その商品と出会ったのは東名高速『富士川サービスエリア』へ立ち寄ったときのこと。

お土産コーナーにて、なにか白米のお供になりそうな商品を探していたら……

どうしても気になるPOPが目にはいってきた。

『　「ご飯にかけて食べる」富士宮焼きそば できました。　』

なんだコレ!?　しかも富士川サービスエリア上下線の限定商品だ。これは静岡県出身の筆者としては素通りできるまい。とりあえず買って食べてみることにしよう。

・衝撃の中身

こちらが購入した『ご飯にかけて食べる富士宮焼きそば（税込880円）』だ。

ほお！　瓶詰めの富士宮焼きそばかぁ。

いやいや待て！　冷静に考えて『瓶詰めの富士宮焼きそば』ってどういうことだよ！　生まれて初めて見たぞ。

ちなみに、栄養成分はこんな感じ。100gあたりの量は通常の富士宮焼きそばと比べると低カロリーで低糖質となっている。

さっそく開封してみたところソースの香りが漂ってきてイイ感じ！　なのだが、見ためは結構独特。

とりあえず皿の上にだして具材を観察してみたのだが……衝撃の事実が発覚した。

お前、麺が無いじゃん！

まさかまさかの富士宮焼きそばなのに『麺ナシ』だ。勝手に そばめしの素 的なイメージをしていたので麺が無いことにビックリしてしまった。

さてさて、肝心の味を確かめてみる。ホカホカの白米を用意して乗せてみたのだが……うん。これは正直に言ってしまうと何とも言えない仕上がりだ。

でも、ひと口食べれば……

コレがまぁ絶品で白米が進む進む！　濃いソース味が白米に合うのはもちろん、野菜の旨味 ＆ 豚のコク。そしてなにより「ダシ粉」を強く感じて大変美味。

この味わいは確かに『富士宮焼きそば』だ！

麺が無いのにここまで再現できているとは驚いた。完全なネタ商品だと踏んでいたのだが、白米のお供としてバッチリ機能していることに感動してしまった。　

で、思った……

ここまで味わいが近いのなら白米じゃなくて「焼きそば麺」にかけたら一瞬で富士宮焼きそばが完成するんじゃないのか？　と。

・on the 麺

ということで、素の焼きそば麺を用意。

サラダ油で麺をサッと炒めたら、スプーン2杯分トッピング。調理時間は3分もかからなかった。

さぁ、仕上がりはいかほどに？　よく混ぜ合わせて食べてみたところ……

これはッ！

完全にお店で食べる富士宮焼きそばと一緒。と、まではいかなかったものの……

かなり近い味に仕上げることができた。感覚でいうと85％くらいは一致している。

ただ、味は最高なのでこれを食べてマズいと感じる人は恐らくいないはず。白米に乗せるのも大変美味しかったが、個人的にはこちらのほうが好みであった。

・試す価値アリ

てな、富士川サービスエリア限定で販売されていた何とも不思議な『ご飯にかけて食べる富士宮焼きそば』。独特なビジュアルからは想像もつかないほど美味しくて面白い商品であった。

白米にかけて味わうのはもちろん、素の麺にかければ超時短で『富士宮焼きそば風』の料理が作れちゃう他に無いような商品なので一度買ってみて損はないはずだ。気になったかたはぜひ東名高速 富士川サービスエリアへ行ってみてほしい。

執筆：イナバタクヤ
Photo：RocketNews24