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敦賀のレジェンド駅弁「元祖鯛鮨」がガチ! 噛む度にウマさが染み出てたまらねぇ!! 食べると鯛鮨の基準を上書きされるクオリティ

2日前

そういうわけで、ここは敦賀駅! これから東京に帰るのだが、私はここでどうしても入手したいものがあった。

それは、敦賀駅のレジェンド駅弁「元祖鯛鮨」だ……! 121年前から敦賀駅で駅弁を売り続けている塩荘のものである。敦賀に来たら、これを食わずには帰れまい。

・セブン

さきほどから駅構内をうろついて探しているのだが、新幹線が通るようになったばかりということで、今の敦賀駅はめちゃくちゃ広く綺麗だ。さて、駅弁は……


あった! 駅構内の土産物屋が合体したようなセブンに売られていた。しかもラスイチだ!! これはもう運命だろう。買うしかない。


いやしかし、そこの北陸新幹線弁当も気になるなぁ。北陸シウマイって何だよ。東京のシウマイとどう違うんだ? 全部食べたいが、ここは我慢しよう……!!


ということで、こちらが待望の「元祖鯛鮨」。1000円と超リーズナブルだ。緑の飲み物は、なんか福井民が飲んでるらしい「ローヤルさわやか」。緑色で統一感あるしいいかなって。


・塩荘

作っているのは株式会社 塩荘。明治36年(1903年)から敦賀で駅構内での立売営業を始めた老舗だ。ちなみに江戸時代から塩の売買や旅館業などをやっていたそう。


原材料はこんな感じ。福井の米に……アサヒダイを使っているのか。マダイだと思っていた。


マダイもアサヒダイもともにスズキ目タイ科だが、マダイはマダイ属なのに対し、アサヒダイはヨーロッパダイ属の魚。日本近海にはいないはずで、地中海やアフリカ沿岸部が主な産地。

恐らく昨今の国内ではマダイよりも珍しいのではないかと思われるが、恐らく何か意図があってアサヒダイを使っているのだろう。マダイとアサヒダイでどちらがいいとかは全く無い。

かつて日本のトロール業がアフリカ沿岸部で今よりもだいぶ盛んだった時期があり、その頃にはよく流通して食べられていた。もしかしたら、昔からの味を守るためとかかもしれない。

箱の裏には、塩荘と鯛鮨について簡単に記されている。


・醤油とか

開けるとこう。割り箸と手拭き、そしてパックされた弁当本体だ。


それらをはぎ取り、いざ中身とご対面……と思ったら、さらにフィルムで保護されており、その上に醤油とガリが乗っていた。丁寧な仕様だ。


醤油は旨口でまろやかと書かれている。醤油って地域でかなり違うからな。要チェックなポイントだ。ガリはたぶん普通だと思う。



・鯛

それではいざ、最後のフィルムを剥がし……


おっと? フィルムの下にさらにフィルムが。だいぶ厳重だ。しかしいよいよこれが最後のフィルムだろう。


鯛鮨本体と御対面! 鯛のピンク&シルバーな皮がピッカピカやな。


よく見ると片側はがっつり皮つきだが、その逆側は皮がついていない。なるほど、皮有りと皮無しで異なる味わいを楽しませてくれるというわけか! 楽しいねぇ。凝った仕様だ。

断面はこんな感じ。鯛が米ごとガッシリと圧縮されているのが分かる。


それではここに、先ほどの旨口まろやか醤油をかけて……


まずは皮がほどよいくらいのやつを食べてみよう。


噛むと、歯ごたえのある硬めな鯛層から、特濃の鯛汁があふれ出るッ! いやぁ、うめぇなぁこれ!!

鯛は調理酢でしめられているのだが、その酢に入れられた塩加減にテクニカルさを感じる。酸味というより、塩加減。

皮の有無で全く別物の味わいで、皮無しはあっさり&ソフトな鯛。ホロホロっと崩れていく。


それに対し、皮有りはハード&特濃鯛汁でゴリゴリに攻める姿勢だ! これは匠。そして日本酒を飲みたい。

どの部位が好きかというのは分かれると思うが、私は皮有りだな。しかし味が強いので、ときおり皮無し部位を食べて緩急をつけたい。

噛めば噛むほどウマさが染み出るが、それと共にこの弁当の奥深さも染み出してくる。これが敦賀のレジェンド駅弁か!! いやぁ、最高に美味かった。


え、「ローヤルさわやか」はどうなったんだって? まあ美味しかったですよ。

ただ、鯛鮨と合っていたのは緑色な点だけで、「ローヤルさわやか」はチェリオのメロンソーダを、さらにかき氷のシロップみたいにした感じのメロンソーダだったので、鯛鮨とはあんまり合わないっすね。

参考リンク:塩荘
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.

▼ローヤルさわやか。POPメロンソーダみたいなやつ。



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