実はめちゃくちゃ楽しみにしていた。青い看板が目印の中華チェーン『福しん』に行くことを。
実は「福しん」が中華屋さんだと知ったのは、恥ずかしながらここ数年のこと。それまでは、青い看板=魚系=回転寿司屋さんかな?……と勝手に思い込んでいたのであった。
それが、まさかの中華屋だと知った時の衝撃たるやスゴかった。なぜ青を選んだのか……と。
ということで、福しんの事前情報は皆無。経験も皆無。まったくゼロの状態から「初福しん」だ。
いろいろなメニューがある。えっと、チャーハンは……
あった! 税込500円! 安い! 連載史上最安値なのでは!?
ちなみに調べてみたところ、第1回:天下一品は610円。第2回:ぎょうざの満洲は550円。第3回:日高屋は510円。第4回:大阪王将は640円。第5回:れんげ食堂Toshuは539円だったので、やはり今のところの最安値だ。
カウンター席で待っている間、とにかく厨房からのカンカン音がすさまじい。絶え間なく中華鍋を振りまくっている。座席はフルで、店内の熱気もすごい。今まで行ってきた中華チェーン店の中でも、最も町中華に近い雰囲気がする。
そんなこんなでやってきたのが……
おお! これが「福しん」の500円チャーハン!
カッポリ系で、焼き色も素晴らしい。実に美しいチャーハンである。
具は、チャーシュー、ねぎ、たまご……かな。とてもシンプルな構成だ。
して、そのお味は……
ンマーイ!
予想以上に激うまい。正直、「500円チャーハン」だからとナメていたところもあるのだが、見事にその油断は裏切られ、私はチャーハンをむぼりながら平伏していた。
味的には、今までのチャーハンとは一線を画すチューニング。ごま油かな? まず香りからして全然違う。
そして、チャーシューの味がメチャクチャ良い! かなりチャーシューが引っ張っていってる “チャーシュー先導系チャーハンだ”。
ご飯の具合は、サラサラではなくシットリ系。もう少しでベチョベチョ系になってしまう寸前のラインで踏みとどまっている気がする。
さらに醤油味のスープがまたナイス。まさしく「ド真ん中なチャーハンのスープ」がそこにはある。しかしながら……
ごま油風味のチャーハンがけっこう独特なので、チャーハン式ねこまんまには合わなそうな組み合わせ。
独特なチャーハンをハモハモ → ど真ん中スープで加速させて → さらに独特なチャーハンをハモハモ……と、最初から最後までトップスピードで走り切れる感じのコンビネーションになっている。
てな感じで「福しん」のチャーハンは、他のどの中華チェーンとも似ていない、唯一無二な「福しんのチャーハン」であった。
私の “人生初福しん” は成功に終わったと言えるだろう。私の中での福しんの印象は、このチャーハン体験だけで、かなり良いものとなっている。
どこかの街で見かけ次第、きっと再訪するだことだろう。な〜に、あの青い看板だから、場所を調べなくてもすぐに見つかる……って、
ハッ!
もしかして……
そのための青い看板なのかも……?
参考リンク:手もみラーメン 福しん
執筆:チャーハン研究家・GO羽鳥
Photo:RocketNews24
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