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【9/1まで営業】名勝「松島」を眺めながらビール片手にBBQができる「松島離宮」ビアガーデンが最高だった

2024年8月21日

あまりの絶景に「松島や ああ松島や 松島や」(意訳:なんも言えねえ)と詠まれたとされる宮城県・松島。

静かな湾に無数の小島が浮かび、そのどれもが「岩」と「松」からなる独特の景観をもつ。

遊覧船から見る・四大観(しだいかん)と呼ばれる4つのビュースポットから見る・歩いて島に渡る、などの楽しみ方があるが……疲れるのも人混みもノーサンキューな大人なら、昼からぐだぐだビール飲みながら眺めるのが実は最高じゃないか?


・複合観光施設「宮城県松島離宮」

やって来たのは「宮城県松島離宮」。JR松島海岸駅のすぐ前で、飲食店、お土産店、休憩所などの複合施設になっている。

まずはマップを手に入れて歩こう。基本は入場無料で、一部エリアだけ有料になっている。


内部にはちょっとした広場もあり、テイクアウトしたものを食べられるようになっていた。


敷地の一角に松島離宮という神社も。「恋人の聖地」なんてカジュアルな銘板もあるが、壮麗な岩壁が目を引く。

自分の家の庭にあったら一気に風景が締まるだろうな、と思わせる見事な岩があちこちで借景になっている。どこを見ても岩、それが松島だ。

池のように見える水盤は、松島湾をミニチュアで表現したもの。ちょっと奇抜な楼閣は、大正期に建てられた「松島パークホテル」を再現したものだそう。



・夏季限定「展望ビアガーデン」が最っ高

屋上は有料の展望台になっていて、普段は中学生以上600円、子ども300円で入場できる。建物の3階部分なので高さはそれほどないが、松島には高層の建物がないので視界が広い。ガーデンチェアが用意され、めっちゃカップルがいた。

この場所で、夏季限定で開かれていたのが「展望ビアガーデン」だ。ドリンク1杯付きで大人2800円(税込)からと、ホテルなどに比べたら破格の値段!

プランは「肉」または「海鮮」から選ぶ。筆者の訪問時の肉コースは牛タン、豚肩ロース、豚バラ、ソーセージ、野菜2種がセットになっていた。

盛り付けなどなくパウチを自分で開封する無造作スタイルだったが、東北とはいえ炎天下はやはり暑いし、むしろ安全な感じがして筆者は気にならない。

なにより目に入るのは松島の空と海! 目の前から遊覧船が次々と発着していく。


記事冒頭で昼間からビール~などと言っておいて恐縮だが、下戸だし車の運転もあるのでコーラにする。ソフトドリンクの場合は1杯ではなく、ペットボトル1本をいただけた。

チョイスしたのはもっともリーズナブルなプランで、ご飯モノがないのでさっと軽く食べきれる量。その代わり松島らしい牡蠣や笹かまなどのオプションメニューを1階で販売(販売終了時間を要確認)している。

観光地ではあちこち食べ歩きをしてから訪問したりするから、今回は基本プランで十分だった。

調味料はひと通りテーブルに揃っているほか、受付のテントにも用意。ドリンクのおかわりやガス切れなどもこちらへ。



パラソルの下を海風が吹き抜ける。屋外だから煙もまったく気にならない。なんだここは、天国か。

BBQメニューとしては「シェフ自慢の前菜」だとか「食べきれないほどの大ボリューム」だとか、特筆すべきポイントがあるわけではないオーソドックスなものだが、雰囲気が極上のごちそうだ。空の色が変わっていくのを、いつまでもボーッと眺めてしまう。

気のせいか、時間がゆっくり流れているような感じがする。筆者の訪問時には混雑もまったくなく、調理もセルフサービスなので誰から急かされることもない。空間に余裕があるから、他テーブルの話し声がうるさいということも皆無。

聞こえてくるのは遊覧船やボートの船体が岸壁にあたる音だけ。喧噪とは無縁だ。こんなにのんびりしたビアガーデンってある?

おまけに脂でギトギトの網を洗うような後片付けがいらないのだから上げ膳据え膳だ。

なお、普段は11:00~14:30のランチ営業で、土曜日のみディナー営業がある。写真のようなマジックアワーはディナー営業で見られるが、昼の青空と海のコントラストも最高だと思う。



・営業は9月1日(日)まで

今期のビアガーデンの営業は、残念ながら9月1日(日)までで終了。東北地方は「盆を過ぎると急に冷え込む」とも言われるので、また来夏を待とう。

都心のビアガーデンのような豪華さや派手さはないが、リーズナブルな価格でゆっくり流れる松島湾の時間を楽しめる大人のための素敵スポットだった。今こそ言いたい──「松島や ああ松島や 松島や」


・今回ご紹介した飲食店の詳細データ

店名 宮城県松島離宮
住所 宮城県宮城郡松島町松島字浪打浜18番地
時間 9:00~18:00(店舗ごとに異なる)
備考 展望ビアガーデンは9月1日(日)まで


執筆:冨樫さや
Photo:RocketNews24.
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