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【納豆の日】約10か月間ほぼ毎日、58種類もの納豆を食べ続けた男が選ぶ「納豆ベスト7」

2024年7月10日

納豆にハマっていた時期があった。それも病的にハマっていた。ハマりまくっていた。


2023年の5月から、2024年の3月までなので約10ヶ月。毎日ではないけれど、できるかぎり毎朝、納豆ごはんを食べていた。


どうせ毎日食べるならと、いろいろな種類の納豆に手を出した。最終的には58種類にも及んだのだが、その中でも印象深い納豆が7つある。


神セブンならぬ納豆セブン。本日7月10日は「納豆の日」とのことなので、ドドンと一気に紹介したい。


・この7つだ!

まず結論から書いてしまおう。


約10か月間ほぼ毎日、58種類もの納豆を食べ続けた私が選ぶ「納豆ベスト7」は、


※価格は購入時のもの


・タカノフーズ「すごい納豆S-903」(3パック税込171円)2023年06月

・だるま食品「国産小粒納豆 だるま納豆」(3パック税込198円)2023年8月

・ISETAN MITSUKOSHI THE FOOD(あづま食品)「北海道大豆100% 小粒納豆」(3パック税込150円)2023年9月

・ミツカン「丹精」(2パック税込213円)2023年11月

・加藤敬太郎商店「極小納豆」(2パック税込162円)2023年12月

・道南平塚食品「北海道産ゆきしずか大豆の超極小粒納豆」(3パック税込213円)2023年12月

・ミツカン「くめ納豆 味道楽」(2パック税込139円)2024年1月


──以上である。


上記の納豆を見かけたら、騙されたと思って一度食べてみてほしい。ブッ飛ぶから!



それではここから、それぞれの納豆、何がどうスゴかったのかがわかるように、実食した当時のメモをそのままコピペしてみたい。


ひとつひとつのメモがメチャメチャ長いので、お時間のある時に読んでいただければ幸いである。それでは、1つ目の納豆からどうぞ。


・タカノフーズ「すごい納豆S-903」(3パック税込171円)2023年06月

……マジでうまい。間違いなく断言できるのは、今までの中で一番好き。


「菌」とか「数字」がいっぱいあるから、単に健康に良い的な商品なのかと思いきや、実は「味」の面で勝負を仕掛けてきたのでは? ってくらいに美味かった。


これは完全に「パワーアップ版おかめ」。ゲーム機にたとえるなら「プレイステーション(プレステ1)」から「PS4(プレステ4)」になったくらいの。


人に例えるなら、曇ったメガネをかけたガリ勉くんが、実はメチャクチャ歌がうまかったり(しかもメガネを外したらイケメン)……。


「おかめ納豆が恋しいな」なんて、ホームシックもふきとんだ。ノーマル「おかめ納豆」を食べていた自分が、遠い昔のことのように思えた。


そう、ノーマル「おかめ納豆」が「過去」になった瞬間でもあった。


確かに感じる「おかめ」のイズム。「O(オー)」の遺伝子がそこにはある。しかしこれは最高級に研ぎ澄まされた「おかめ」であり……。


まさに「おかめ納豆」の上位互換品。なので「O派」にもオススメできる納豆だ。


3パックあるうちの3つ目(最終日)なんて、名残惜しかった。たった三日間で、こんなにもハートを鷲づかみにするとは。


最終日はご飯炊き立てだったこともあり、最高だった。


ご飯の上に載っている納豆が、私にはダイヤモンドに見えた。キラキラ輝く無数のダイヤモンドに。


こんなに贅沢なことはない。


こんなに幸せなことはない。


いずれにしても、どれだけ美味しかったのかは、私のこのメモの長さと熱量で、お分かりいただけるかと思う。私の中での暫定1位は、間違いなくコレである。



・だるま食品「国産小粒納豆 だるま納豆」(3パック税込198円)2023年8月

すさまじくうまい。文句なしでうまい。もう食べた瞬間に「うまい」となる。


特にどこどこがうまいというわけではなく「総合的にうまい」というやつ。


強さの数値が六角形とか八角系とかになってるパラメーターがあったとしたら、どの数値も5段階評価中4.5〜5(満点)いっちゃって、「ほぼ円」みたいになっちゃってる感じ。


つまるところ完璧(パーフェクト)。これは誰もが「うまいな〜」と感じる納豆なのではないだろうか。


なお、甘くはない。かといって辛くもない。ものすごく自然体の納豆がそのまま入ってくる感。


そう、それは……自然派女優。


もうなんだか、持って生まれた魅力を持ってる自然派。歌唱力5。ダンス5。ルックス5。スタイル5。トーク5……くらいオール5。天性のものを感じる。納豆界のマイケルジャクソンくらいの天性の素質。


なお、ここだけの話。


2日目と3日目、「もしや」と思い、少しだけ味の素を入れてしまったが……これがヤバい。


完全なるドーピング。自然派女優がお化粧したくらいの。劇的に美しい。反則的うまさ。


見つけてしまったかもしれない。桃源郷(シャングリラ)を──。



・ISETAN MITSUKOSHI THE FOOD(あづま食品)「北海道大豆100% 小粒納豆」(3パック税込150円)2023年9月

おいしゅうございます。なんだろう、この気品。まことに、おいしゅうございます。


というか……たまご(卵黄)と合いすぎ。いきなり入学式の時にチャゲがアスカに出会ってしまったかのような。


最初からコンビだったのでは? ってくらいの相性の良さなので、チャゲ(納豆)だけで食べる必要があるなと思ったほど。


んで、翌日(2パック目)……。


たまご(卵黄)ナシでも完璧に美味い。ナイス。キリリ系の極み。「甘さなんぞ一切いらん!」というキリリストならマストの一品であろう。


なんというか、もう圧倒的なフィジカルなのだ。どの競技が強い、ではなく、スポーツ全般でスゴイ、みたいな。


子供が通う幼稚園の運動会の父母参加種目「障害物競争」で自分の順番が回ってきた。


スタートラインに立ち横をみると、ケインコスギと室伏広治と武井壮と池谷くんの弟(池谷直樹)が「ヨーイ」のポーズをしているくらいの絶望感。


なお3日目(3パック目)は、さらなる高みを目指し、味の素ドーピングしてみたのだが、犯罪的に美味い。亡命したくなるほど美味い。文句なしの豪速球。


結論。


完全に美味い。相当に仕上げてきている。一食の価値あり。本当に。



・ミツカン「丹精」(2パック税込213円)2023年11月

これはうまい!


まず、甘くはない。かといって辛すぎもせず。絶妙な塩梅。


最も感じたのは、それぞれの役目。


薬味ひとつひとつ。のり。ごま。すべてに意味がある。すべてがいい仕事をしている。


食べて楽しい。もうなんだか、口の中がカーニバル状態。


薬味ありの納豆、いいなぁ……。


なんなら、もしもイマイチの納豆があったら、ふりかけとか入れるのも良いかもと思ったくらいに。


楽しくて美味い。お子さんも楽しく食べられる大人の味だと思う。これは一食の価値あり!



・加藤敬太郎商店「極小納豆」(2パック税込162円)2023年12月

豆! この豆感は初!


納豆の豆感ではない。プチッとした豆感。フカフカとは真逆の。


それこそ、スナックエンドウ、もしくはグリーンピースくらいの存在感。こんな納豆もあるのか〜。


なお味は、甘くもなく辛くもなく、豆の美味しさを際立たせようと絶妙にチューニングされたタレな気がする。


すべては主役の「豆さん」を際立たせるため……みたいな。


「安室奈美恵 with SUPER MONKEY’S」ではなく、「豆 with SUPER MONKEY’S」みたいな。


とにかく食感が初体験で、口の中もビックリしている。


納豆ご飯というより、「少し粘り気のある豆ごはん」といった感じ。それも上品な豆ごはん。料亭で出てきてもなんら不思議ではない気品高い納豆だ。


おいしかった。文句なし! これは一食の価値ありですぞ!



・道南平塚食品「北海道産ゆきしずか大豆の超極小粒納豆」(3パック税込213円)2023年12月

いい! ホントにごはんによくからむ!


豆は確実に小さい。しかし、ひきわりではなく。本当に「豆が小さくなってる」感じがする。


極小より1回り小さいというか。ご飯の粒より2回り大きいくらい。


ホントのホントに、ごはんとよくなじむ。


そして、そもそもうまい。エアリーかつ、深みある味がする。ふわふわ感さえある。


これを何かにたとえるなら、たとえすぎかもしれないけれど、ショートケーキをたべているような……(←たとえすぎだよ!)。


納豆ごはん食べてショートケーキとか何言ってんだコイツはとなるけど、本当にそんな感じになった。


もちろん、ずっとこれを食べ続けて、この大きさに慣れてしまったら、また普通の小粒や極小粒が恋しくなるのだろうけれど、人生経験として一食の価値ありであることは間違いない。


なお、ごはんが炊き立てだと本当にスゴイことになる。見事な調和というか。幸せを感じるハーモニーというか。マリアージュしすぎて納豆ごはんの概念が変わるというか。


それこそ商品名を「真理合寿 (マリアージュ)」に変えても良いくらい。



・ミツカン「くめ納豆 味道楽」(2パック税込139円)2024年1月

いいな。好きだなこれ。ダシが良いチューニングしてて。


決して自然派では無い。だが、これはこれでよし。


ザ・納豆みたいな。


ザ・レスラーみたいな。


飾り気のない。そのまんま体ごとぶつかる的な。たまにはラフファイトもするけども。基本は己の信念を貫いたゴツゴツとした体当たりファイト。


プロレスラーに例えるなら、ものすごく真っ直ぐな……そう、石井智宏選手や、柴田勝頼選手のような。


私は好きだなぁ。いい試合を見せてもらったような気持ち。


とにかく感じるのは、「うまみがすごい」ということ。ど真ん中にくる。


野球のピッチャーに例えるならば、少しタマが浮いたとしても、百戦錬磨のダシ補正で、自然とミットのド真ん中にくる感じ。


つまるところ、やはり「チューニングが見事」ということに尽きるのかもしれない。


“納豆らしい納豆” を食べたいときには良いかもしれない。


執筆:元納豆愛好家・GO羽鳥
Photo:RocketNews24

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