東京・銀座の三越は、GW向けの食のイベント「GINZA de EnNiChi」を、2024年4月24~5月6日の日程で開催している。このイベントにはなんと、大手たこ焼きチェーンの「築地銀だこ」が出店しているのだ。
販売しているのは、ただのたこ焼きではない。三越の名にふさわしい付加価値を加えているわけだが、販売しているのは、なんと税別2000円のたこ焼きである! 実物を食べに行ってみたら、たしかにスゴいものだった! が……、味は正直微妙かも……。
・三越のコラボ
近年銀座三越は、飲食ブランドとのコラボレーションを積極的に行っている。昨年9月にはモスバーガーと組んで、特別店舗の「モス越」を期間限定出店していた。
そのときは三越の地下の人気店の味を取り入れて、1個1600円もするハンバーガーの販売を行っていたのである。今回はある意味、その上を行くコラボである。
というのも、近頃1000円台のハンバーガーも珍しくはなくなった。ファストフードチェーンでも期間限定メニューで、1000円台のものをぶっこんでくるのもザラである。その分、希少性が高い食材を使っていたり、通常よりボリューミーに仕上げたりしている。ハンバーガーの1600円はまだわかる。
けど、今回銀だこはたこ焼きで2000円の大台に乗せて来やがったのだ!
メニューは会期の前後半に分かれている。いずれも地下の食料品ブランドの食材を使ったたこ焼きだ。
前半(4月24日~30日)
香るトリュフのクリームソース 税込2160円
銀だこ in カルツォーネ ~マルゲリータ~ 税込1296円
ごろっと具だくさん黒酢焼豚 税込1836円
後半(5月1日~6日)
銀だこ in カルツォーネ ~魚介のトマトソース~ 税込1512円
ぷりぷり海老のエビチリ 税込1944円
本格キムチの韓国風 税込1836円
すべて各日200食限定となっている。いくら高級食材を使っているとはいえ、たこ焼き1舟で2000円は……。だが、それに見合う味なら良かろう! ってことで実際に味をたしかめることにした。
・1舟2000円のたこ焼きだと!?
注文したのは、三越に出店しているトリュフブランド「サヴィーニ・タルトゥーフィ」とのコラボ商品「香るトリュフのクリームソース」のたこ焼きである。たこ焼きとトリュフって合うのか?
とにかく購入すると、三越の立派な紙袋に入れてもらえた。テイクアウトが前提の商品なので紙袋に入れてもらえるけど、店の横にはイートインスペースがあるので、その場で食べることもできるぞ。
箱は特製の浮世絵デザイン。いかにも外国人にウケしそうだな。
箱の側面を見ると「銀座三越のおいしいもの のせちゃいました」とある。「ちゃいました」で茶目っ気を狙っているのだろうか……。
実物がコレです。
フタを開けると、芳しいトリュフの香り。キノコの香りがワッと立ち上がる。このニオイ、嫌いじゃない。私(佐藤)はむしろ好きな部類だ。だが、たこ焼きに求める香りではないので、何だかミスマッチな気がしないでもない。
てっぺんに乗っているつぶつぶは、トリュフエキスをパール状にしたジュレ。キャビアに見立てているそうである。その下には特製たまごサラダ。さらにその下に舞茸・マッシュルームをあしらっている。
まずは確認の意味で、たこ焼きをそのまま食べるといつもの銀だこの味。表面はカリっとしていて、中はフワッと仕上がっている。
次にトッピングを乗せて口の中に放り込んでみると、鼻をくすぐるトリュフ臭、そして口の中にはたこ焼き。ニオイと味がとてつもなくかけ離れているように感じられる。
おそらく私がトリュフを食べ慣れていないせいで、味に馴染めない可能性もある。トリュフはやっぱり高級食材なもんで、年に1度食えるかどうか。だからトリュフのホントの美味しさをわかっていない気もする。
一方のたこ焼きはいつでも食える。最寄駅には2軒も専門店があるし、コンビニで冷凍のものだってある。かなり身近な料理のひとつだ。いわばセレブな味と庶民の味、それが一緒になっていることに、どうも違和感を覚えてしまっている。
いずれにしても、銀だこと三越のコラボは稀だ。今回食い逃すと、次はいつになるかわからないので、ぜひトライしてほしい。なお、トリュフのたこ焼きは今日(4月30日)までなのでご注意を。
・今回訪問したイベントの情報
名称 GINZA de EnNiChi
場所 銀座三越 7階催物会場 (東京都中央区銀座4-6-16)
会期 2024年4月24日~5月6日
時間 10:00~20:00(最終日~18:00)
参考リンク:銀座三越
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24