ボリューム、バラエティ、創意工夫……もう聖地と呼ばせていただきたい。夏にかき氷が食べたくなったら今すぐ最寄りのココスに行けばいい！ 以上、チェーン店のかき氷食べ比べ企画終わり。
というくらいのハイレベルであったのがココスのかき氷。夏メニューの目玉としているのが伝わってくる熱量で、しかもオリジナリティあふれる全7種から選択可能。興奮冷めやらぬまま、今年の新作をレポートしたい。
・新フレーバー「モンブラン」（税込759円）
オーダーしたのは今年の新フレーバー「モンブラン」。テーブルに届いたそれは平皿との対比も相まって、思わず「おお！」と声が出そうなほど、うずたかい山になっている。
その高さ、喫茶店のクリームソーダやパフェ用のロングスプーンを優に超えるほど！
頂点の「ふわとろホイップ」は、たっぷりのチョコソースとクラッシュパイで飾られている。
この部分だけ食べてみると、ケーキのような濃厚な甘さ！ 脳内から幸せホルモンが噴き出す。
そして従者のように脇に控える別添えのシロップたち！ デフォルトのトッピングに追いがけして総力戦にしてもよし、途中で戦力が不足してきたら満を持して追加投入してもよし。
てっぺんからミルクかけ～の
さらに重ねてチョコかけ～の
最高か
マロンペーストは意外に渋い。使われているのはイタリア産マロンのペーストだというが、和風の「あん」のような味わいで雰囲気が一変する。
ここまでのホイップクリーム、チョコ、ミルクという血糖値への怒濤の波状攻撃のなか、一服の清涼剤となっている。
氷の口当たりはふわっ＆しゃりっ。空気をたっぷり含んでいるのに、不思議とへたらない。そのおかげで、てっぺんにホイップクリームやマロンペーストが載ってもビクともしない。
余談だがこのシーズンメニュー、「ふわふわ純氷かき氷フェア」と名づけられている。
純氷（じゅんぴょう）とは「丹念にろ過した良質な水を、-10°C前後で48時間以上かけゆっくりと凍らせた、透き通るような透明感と溶けにくさが特徴のこだわりの氷」だそう。専門店ならいざ知らず、ファミリーレストランでこのこだわりは、なかなかないと思う。
下半分は氷が白く、一瞬「味なし？」と思ったが、素の部分ではなかった。ここにもシロップが染み込んでおり、ミルク氷のような味わい。
とどめのように追いチョコをして食べ進んでいたら、さらなる発見！ 山の深奥部から、なにやらビスケットのようなものが出てきた。
隠し味！！？？
サクサクの「クラッシュクッキー」が出てきた。いや本当に、本当～～～に手間がかかっている。予算の範囲内でメニューを開発するのって大変な作業だと思うのだが、「一応、夏っぽいメニューを出しました」というおざなりでなく、創意工夫が詰まっている気がして好感がもてる。
しかし「溶けにくさが特徴のこだわりの氷」は容赦なく身体を冷やす。スープバーもしくはドリンクバーで温かい飲み物を用意しよう。
五臓六腑に染み渡る塩味のスープ、キンッキンに冷えた甘い氷、またスープ、氷、スープ、氷……という地獄なのか楽園なのかわからない味覚の混乱が待っている。
・ここがすごいよ、ココスのかき氷
ついついココスへの偏愛があふれ出てしまったが、さらに特徴をまとめると、まずメニューが多い。定番から新作まで全7種もあり、本気度が伝わってくる。
上述の「モンブラン」をはじめ、昨年好評だったという「しろくま」、喫茶店のメロンクリームソーダをイメージした「メロンソーダ」、シロップをかけると色が変化する「ポップブルー」、定番の「いちご」「宇治金時」「マンゴー」がある。
また、個人的にはイチオシポイントなのだが、トッピングなどのオプションがない代わりに、全7種が税抜690円、税込759円の統一価格なのである！
かき氷をオーダーするとき、メニュー写真をまねて「ミルクありで、あんこをつけて……」とトッピングしているうちに「価格が1.5倍にもなった！」というトラップを完全に回避できる。
だとするとオーソドックスな「いちご」が損じゃない？ と思うかもしれないが、そこはココス公式アプリ「ココウェブ」の割引クーポンでカバー。
そして6月22日開始、9月上旬に販売終了予定と提供期間が長い。期間中に無理なく2回、3回と食べられるだろう。「もう終わってる！」とならないのがユーザーフレンドリーだ。
別添えのシロップも特筆に値する。それぞれ、いちごシロップだったりチョコソースだったり内容は異なるが、これでもかというほどたっぷり添えられている。どれだけ甘党の人でも「甘みが足りない！」とはならないはずだ。
空港店舗、浜松高林店を除く全国511店舗で販売予定で、テイクアウトは不可。メニューは限られるが、全4種のミニサイズ税抜490円、税込539円もあり。
レポートした日は梅雨の最中で、それほど暑い日ではなかったためスープに助けられたのだが、夏の日差しに照らされて汗だくになって入店したなら悪魔的だと思う。リピート確定だ！
参考リンク：ココス、PR TIMES
執筆：冨樫さや
Photo：RocketNews24.