名前は知っているけど、行ったことがない店、たくさんあるよね。いつか行こうと思いながら、気づいたら新宿の店舗が閉店していた京都発祥のお好み焼きチェーン「京ちゃばな」もそんなお店の1つだ。
最近都内に再出店したので店に行き、名物の「トマトお好み焼き」を食べてみたところ……俺(佐藤)の知ってるお好み焼きじゃねえ! でもウメエ! ってなった。
・トマトお好み焼きだと!?
京ちゃばなは京都を中心に関西で店舗展開しているお好み焼き・鉄板焼きのお店である。以前は新宿にも2店舗あったのだが、いつの間にか閉店し、2023年4月に都内に再出店を果たしている。複合施設「ヨキヒ吉祥寺」の2階にオープンした、「Cafe & 鉄板Dinning 京ちゃばな」は同社の新業態でもある。
入店してメニューを見ると、ブランドの歩みが詳しく記されている。1976年に京都で「ちゃばな」の名で創業し、トマトお好み焼きは農林水産大臣賞も受賞しているそうだ。無農薬・減農薬野菜を契約農家から仕入れており、食材に強いこだわりを持っている。
今回注文したのは、鉄板ランチの「無農薬野菜のトマトお好み焼き 豚肉セット」(税込1800円)にドリンク・フレンチトーストのセット(+税込400円)だ。はじめ出てきたのは、ランチに付いているサラダとスープである。お好み焼きにスープが付いているなんて、オシャレだねえ。
で、次に出てきたのがコレ。「お好み焼きのソースになります」とスタッフが持ってきてくれた。え? これカレーとか入れるソースポットだよね?
「鉄板にソースをかける際に飛びはねますので、紙エプロンを着用してください」というのである。
上品だ、とても上品である。こんなスタイルでお好み焼きを食うのは初めて。なんか緊張してきたな……。未知のお好み焼き体験に戸惑わずにはいられない……。
続けて鉄板が出てきた。このパンケーキみたいなのが、どうやらお好み焼きらしい。やっぱり私の知っているお好み焼きではない。
そしてスタッフがパンケーキ……じゃない! お好み焼きの上からソースを投下!
アツアツの鉄板にソースが流し込まれると、たちまち湯気で視界が遮られた!? カメラのレンズが曇って見えん!
そして姿をあらわしたのが、名物トマトお好み焼きである。めっちゃトマト入ってる~!!
そもそもトマトとソースは合うものなのか? しかもアツアツと来てる。トマトといえば、冷やしトマト一択の私にとって、考えられん食い合わせだ。
しかしながら、このアツアツトマトが美味いんですよ。加熱することで甘味が増したように感じられ、またソースの酸味とバッチリ合っている。これは意外な発見だ。
そしてお好み焼きは、生地の存在をほとんど感じない。 “つなぎ” 程度に使われているけど、お好み焼きのベースはほとんど全部野菜だ。キャベツとにんじん、大葉、天かすで具材が構成されている。たやすく形が崩れるので、もんじゃっぽくもあるかな。
いわゆる関西風でも広島風でもない、「第3のお好み焼き」と言っていいかも。粉はほぼ感じないので、野菜だけを食っているようなものだ。お好み焼きの名を借りた「サラダ」だな。
これは「京風お好み焼き」と言っていいのだろうか? カテゴライズに悩むところではあるが、野菜をたくさん摂れるヘルシー料理であることは間違いないだろう。野菜好きにオススメしたい一品である。
・今回訪問した店舗の情報
店名 京ちゃばな Cafe & 鉄板Dining 京ちゃばな吉祥寺店
住所 東京都武蔵野市吉祥寺本町2-16-12ヨキヒ吉祥寺2F202
時間 11:00~23:00(L.O.22:00)
定休日 なし(施設に準ずる)
参考リンク:京ちゃばな
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]