【前代未聞】サッポロビールから新発売の『ラップを聴かせて発酵させたビール』が完全に常軌を逸している

2022年12月2日

「クラシックを聴かせると植物がよく育つ」という話はどこかで聞いた気もするが、今回サッポロビール株式会社が発売した商品は、前代未聞の『ラップを聴かせて発酵させたビール』らしい。 “飲み物に音楽を聴かせる” という概念そのものが未知のため、一旦コメントは控える。

調べると、どうやら双子ラッパーの『上鈴木兄弟』が一枚噛んでいるようだ。彼らは「人生の半分以上がビールでできている」と語るほどのビール好き……な〜るほど！　そこで2人のラップを酵母に聴かせ、ビールを発酵させたというワケなのかッ!!

……とは絶対にならないので、もう少し詳しく調べてみることにする。

・ラッパーが考案したビール

問題のビールは、名をそのまま『RAP & BEER（ラップアンドビール）』という。サッポロが展開する『HOPPIN’ GARAGE（ホッピンガレージ）』シリーズの最新作……そもそもホッピンガレージとは、 “誰かの「ほんとう」のストーリー” をモチーフに作ったという風変わりなビールだ。

誰にでも一言では語り尽くせぬ人生のドラマがある。そんな “誰か” のストーリーをビールで表現したものこそが、この『ホッピンガレージ』シリーズというワケなのだ。ちなみに物語の詳細は、2カ月ごとにビールが届く『新作定期便』に付属の冊子で読むことができるぞ。

「”たのしいことが起こりそう”と思えるような、ビールをつくりたい」という夢を抱いていた上鈴木兄弟。しかし実際にビールづくりを始めてみると「 “たのしさ” ってビールにどんなふうに入れたら良いのだろう」という、かなり難しい問題に直面してしまう。

なかなか具体的な方法に辿り着けず「とりあえずコーヒーでも飲もう」と休憩をとることにした兄弟。と、そのときだった！　ラジオから流れる陽気な音楽に何かをひらめいた弟が、突如「発酵中の酵母にラップを聴かせるのはどうだろう!?」と叫んだのだ。その結果が……

こちらになります!!!!

特設サイトに公開された動画には、サッポロビールの工場で社員さんたちとラップを歌い狂う上鈴木兄弟の姿がある。『RAP & BEER』のために作成したオリジナルラップを、彼らはのべ6日間にわたり、酵母に聴かせ続けたらしいのだ。これが時代の最先端……なのか？

じつは実家が酒屋だという上鈴木兄弟。幼いころからビールと共に育った彼らにとって、ビールは友達にも近い存在なのかもしれない。ちなみに酵母にラップを聴かせる効果について、科学的な根拠は無い（マジか）。

担当者いわく「 “ラップミュージシャンである上鈴木兄弟との共創” という観点において、2人がつくるビールにもラップを聴かせることが重要と考えた」とのこと。分かったような分からないような気分だが、まぁ少なくとも悲しいよりは楽しく作ったほうがイイに決まっているだろう。

・飲んでみた

さて製造工程がよ〜く理解できたところで、実際に『RAP & BEER』を飲んでみることにする。上鈴木兄弟は顔こそソックリだが、実は個性は全く違うのだそうな。まるで “2つのフレーバーホップのセッション” のように……じゃ、お手並拝見といきますか！

チビリ…………

…………ン!?

ラップ・アンド・ビール!!!!!!

・ヒップでホップな気分に

あまりにも楽しい気分になりすぎて、偶発的にラッパーを召喚してしまった私。ラップに対する認識の薄さから、やや雑なビジュアルとなったことは大目に見てほしい。みんな一緒にラップ・アンド・ビーーーール!!!!!!

なお実際の味は「苦味はあるけど後味さわやか」という、いかにもビール好きが喜ぶ感じ。缶を開けた瞬間、大げさではなく部屋の隅までフルーティーな匂いがブワッ！　と広がる。

詳しいことを言うと、これはフレーバーホップ『シトラ』と『ネルソンソーヴィン』を掛け合わせたダブルホップ製法。缶のデザインもカワイらしく、ひとしきりワクワクな気分に浸ったあとは、口の中に確かな「サッポロらしさ」が残るのだ。上鈴木兄弟……やりおる。
※『シトラ』と『ネルソンソーヴィン』を一部使用

我々がこれほどヒップでホップな気分になったことと、ビールにラップを聴かせたこととの因果関係は不明。しかしながら『RAP & BEER』を飲めば、きっとあなたも「音楽には我々が知り得ていない大きなパワーがあるのかも」という気分になれることだろう。

『RAP & BEER』はHOPPIN’ GARAGE（ホッピンガレージ）公式通販サイトで販売中。『ホッピンおじさんのビール』とセットで1本あたり385円（送料込み）から購入できるほか、2カ月ごとに新作ビールが届くお得な定期便もあるぞ。詳しくはサイトをチェックだ。