夏の風物詩であるスイカ。あの絶妙なシャクシャク感と、果汁溢れるみずみずしさ。キンキンに冷やして食べるとなおのことおいしい。想像するだけで夏が恋しくなる。
夏バテ気味で食欲が無くても、スイカだったら思いのほかペロリと食べられたりする。それもそのはず、なんとスイカの成分の約90%は水分なのだ。
だからこそ、ドライフルーツになったスイカを見つけた時は目を疑った。え……それは持ち味失われちゃってません??
スイカを干からびさせたこの商品。筆者はPLAZAのお菓子コーナーにて345円(税込)で購入した。見たことがない謎の言語のせいもあって、なんだか怪しさ満天である。
裏を見てみたところ、これはジョージアからの輸入品とのこと。パッケージ下部の「საზამთრო」がスイカを意味するそうだが、そりゃあ普通の人にはどう頑張っても読めんよな。
それにしてもあれだけみずみずしいスイカの水分を抜こうだなんて、思い切ったことをしてくれる。スイカ総量の約1割だけで作られた商品だと思うと、なんだかちょっと高級品に見えてきたぞ。
さっそく中身を取り出してみると……
薄っっ!
まるでダンプに轢かれたかのようにペチャンコである。約90%が失われるとこうなってしまうのか……。水分が無いわりに結構ボリューミー。大きいカットがドカドカ入っている。
パリっとした食感かと思いきや、食べてみると意外とねっとりしている。糖度が高いためだろう、ヌガーに近い食感だ。種ごと食べられるが、油断してると実も種も歯にめちゃくちゃくっつくぞ。
味自体は……うん……。とても凝縮されたスイカ。それに尽きる。噛めば噛むほどあの甘くてちょっと青臭いスイカの味がしみでてくる。普通のスイカを想像して口に入れると、一口目で「……ん?」となる可能性が高い。水があるか無いかであまりにもギャップが大きすぎるのだ。
最初はイマイチだと思ったのだが、味わい続けているとなぜか癖になってくる。1枚あげた友人も、ひとくちめは怪訝な顔をしていたが、最終的には「意外とうまい」とおかわりを要求してきた。慣れない味だと見切りをつけず、そのまま噛み続けることによって新境地が開ける……かも!?
ドライフルーツは数あれど、ドライなスイカというのはなかなかお目にかかれないものだろう。スイカの味がギュッと凝縮されていて、なおかつ食感もおもしろいため、スイカ好きなら試してみる価値ありの商品だと思う。ただ、通常の果実とは真逆で、口の中の水分は全部持っていかれる。その点に関しては注意が必要だ。
暖かくなってきたとはいえ、スイカがたくさん店頭に並び始める季節はまだもう少し先だろう。夏が待ちきれない皆さん! ひとまずドライスイカで夏を先取りしてみるのはいかがだろうか。
参考リンク:PLAZA オンラインストア
執筆・イラスト:まろ
Photo:RocketNews24.
▼本来の姿を取り戻させようとしたがダメだった……