小学生の頃、親戚の家で食事をすると「ほら、おかわりもあるからたくさん食べなさい」なんて言われて、ご飯を無理やり食べた記憶がある。「少しだけ」とおかわりをお願いしたのに、山盛りご飯を手渡されて泣いたこともあった。育ちざかりは標的にされるのだ。
なぜ急にそんなことを思い出したのかと言うと、東京・小金井の人気店『俵飯(たわらめし)』にて、1番小盛とされる「並盛(小)」を注文したら……まさかの鬼ボリュームで料理が登場。ひさしぶりに泣きそうになった次第である。詳しく紹介したい。
・武蔵小金井の人気店
東京都小金井市の「新小金井街道」沿いに店を構える俵飯。目の前には東京学芸大学があり、学生限定のお得メニューも数多く揃っている人気店だ。店頭の看板には “腹が減ったら俵飯” と書いてある。すげー頼もしい言葉だぜ。
たしかに腹は減っていたので入店。とは言え、同市出身の知人から「あそこは美味しいですよ」とだけ聞いていたため、大盛りに挑戦するつもりはなかった。たぶん学生向けのデカ盛りメニューもあるんだろうなぁ~なんて想像しながらカウンターに着席。
・俵飯の掟
で、席に着いて数秒後、「俵飯の掟」というメッセージに気がつく。「俵飯、それは自分と向き合い、己を見つめ直すところ。限界を追求し、己の未熟さを知り、最後の一口まで愛し続ける心を育む。まさに、食の道場である」とのこと……内容が激ヤバなんですけど。
やべぇ、心の準備ゼロで「食の道場」に来てしまった。空腹とはいえ、限界を追求するようなコンディションではないぞ。とりあえず、人気メニューの「鶏唐ニンニク塩ダレ飯(1250円)」を並盛で注文してみると……
「並は3種類あります」と店主。ご飯1.5合の(小)、2合の(中)、3合弱の(大)まであるらしい。さらに大盛が3種類。そして、さらにその上に “神の領域” とされる「俵盛り」があるそうだ。ウソだろ。ビビりあがった結果「並の小」を注文したのだが……え。
チョ待てよ……
並の小デッケエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!
・鶏唐ニンニク塩だれ飯
LLサイズのピザみたいな皿の上に、ニンニクの香りを強烈に放つ塩ダレの海。そして容赦なく盛られたご飯。これはどう考えても「大の大」だろ。
ただ、たしかに超ウマそうではある。こうなったら「俵飯の掟」の通り、最後の一口まで愛し続けることを誓おう。ではでは、とろとろの塩ダレと鶏肉から食べてみるぞ。パクリ……
ウ、ウメェェ。パリパリジューシーな鶏肉とニンニクの効いた塩だれによって食欲がMAXまで引き出される。なるほど、限界への扉は開かれたようだ。死ぬほどメシ食えそうです!
小サイズとはいえ、ご飯はぎっしり1.5合。食べ応えありまくりだ。もやしもキャベツも流し込むようにガツガツ食べ進めていく。すると……サプライズ的に卵黄が登場。ほほう、ゲーム中盤からは卵黄を絡める「まろやかモード」か。素晴らしい展開が待っていたな。
ちなみに同店では、素材の味を最大限に生かすため、スープもタレもすべて化学調味料不使用だという。さすが食の道場、最後の一口まで安心だ。ってか、やっぱり「並の小」でも十分苦しい。なんとか完食はしたが、己の未熟さを思い知るデカウマグルメであった。
・食べきれなかった場合は持ち帰り可
なお、食べきれなかった場合は、容器代1箱100円で持ち帰ることも可能。そして、ご飯は「並の小」より少なく注文できるそうなので、自身の無い方は、腹いっぱい食べられる量を相談してから注文するとよいだろう。とにかく “腹が減ったら俵飯” だ。間違いない!
・今回ご紹介した店舗の詳細データ
店名 俵飯
住所 東京都小金井市貫井北町2-18-3
時間 11:30~15:00 / 18:00~23:00(火~金)18:00~22:00(土日祝)
休日 月曜日
Report:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.
▼完食後は学生のマネをして皿とコップを重ねました