正直な気持ちとして、私(佐藤)はタピオカがそんなに好きではない。専門店でミルクティーを注文する時に大抵「タピオカ抜き」でお願いしているほどだ。しかしこの流行の波は、おそらく年内で終了するものと思われる。せめてその波に乗っておきたいという思いから、2019年9月16日に終了予定の東京タピオカランドに4回も足を運んだ。
さらに最近、業務用食品のお店で “タピオカの原石” とも呼べる商品を購入してしまった。それは、冷凍タピオカである。「もしかして、そのまま食べたら美味いかも?」、そんなヨコシマな気持ちが芽生えて、ついかじりついてしまった……。
・時間がない
購入した商品は、「即食ブラックタピオカ」である。購入価格は756円。
本来であれば湯せんするか、電子レンジで解凍するかしてあのモッチリとしたタピオカに仕上げるのである。
だがあいにく、私はこの日、出掛ける用事ができてしまい、やむなくそのまま食らうという決断をせざるを得なかった。もしかして、このままの方が美味いかも? そんな淡い期待を抱いていたことも、申し添えておこう。
・いきなりタピオカ!
袋から1つ出してみると、タピオカが「カエルのタマゴ」と表現される理由がわかる気がした。まるで、雪の下に埋もれて凍てついたカエルのタマゴのように見えるではないか。
ゆっくり吟味して味わいたいところだが、今はその時間がない。とにかく冷凍タピオカを食って出かけないと! 躊躇している場合ではない、いきなりかじりつく!
噛み切ろうとしたが、歯が立たない! マジかよ、固いなッ!!
固いことは想像がついたが、まさか歯が立たないほどだとは!? なんとか唾液で少しずつ融かし、ようやく一口噛みきることができた。食べてみると……
全然味がしない。噛み過ぎたガムを口に入れているみたいだ。
当然だが、シロップ等で味を整えているからこそ、タピオカは美味しいのであって、そのまま、しかも凍っているものは残念なほど美味しくなかった……。味がわかった私は、歯型のついたタピオカの欠片を、ソッと冷凍庫の底にしまった。冷凍のタピオカをそのまま食っても美味しくないぞ。みんな覚えておいてくれよな!
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24