「かつや」の社長は神である。これは別に「かつや」のとんかつがウマくて安いからだとか、そういった理由ではない。没にすべきメニューをしっかりと没にできる。正しいジャッジ力を持っているという点において神なのである。

2018年12月11日に放送されたテレビ番組『有吉弘行のダレトク!?』の人気コーナー「没メニューレストラン」にて紹介された『生姜焼きとん汁定食』。結論から言ってしまうと悪くない。悪くないが……たぶんこれは別々に食べた方がウマいと思うぞ。

・かつやの没メニュー

「かつや」は年間10品程度の新商品を発売している。しかし、その裏では社長に没にされ、泣く泣くお蔵入りとなったメニューが100品ほどあるらしい。その中から今回選ばれたのが『生姜焼きとん汁定食(税込918円)』だった。

12月12日~12月20日まで数量限定で販売中とのことで、さっそく食べに行ってみたぞ。

注文した人は全員思うはずだが、店員さんの「ダレトク入りまーす!」っていう掛け声おもしろすぎるだろ。それを注文した自分って一体……みたいな気分になって最高である。

・斬新すぎる

しばらく待つと、いよいよ私(あひるねこ)のダレトクな定食が到着した。おお……な、何だこの……


カオスな丼は……。

とん汁の中に生姜焼きとロースカツが入っているという、豚の最終決戦みたいな強烈なルックス。その中でも一際目を引くのがロースカツである。あろうことか、衣の半分が汁に浸かっているのだ。半身浴かよ。サクサク感に未練なさすぎだろ。

・意外とアリかも?

ところが、これはこれでありというか、カツ煮みたいな感じでなかなかウマい。「かつや」のカツのクオリティーがあってこその仕上がりと言えるだろう。よく考えたら、みんな大好きなカツ丼もカツを煮たものだしね。

・やっぱりナシかも?

ただ、とん汁に生姜焼きが入ってるというのが、どうもイマイチしっくりこない。私はとん汁が大好きで、それ単体で十分ご飯のおかずになると思っているが、生姜焼きが入ることで味が濃くなりすぎている気がするのだ。

そもそもキャベツが大量に入っているのもよく分からない。これでは生姜焼きというより、野菜炒めである。一体この料理は何なのだろう? それぞれの味は悪くないので、できれば別々に食べたかったというのが正直なところだ。

・最初はよかったけど……

後半になると、カツ煮みたいでウマいと思っていたロースカツも、衣がドロドロになってしまう。そりゃそうだ。汁の中にずっと浸かっていたんだからな。これがもし別皿で提供されていたら……と思わずにはいられない。もちろん完食はしたが。

・社長が神

一口、二口程度なら「意外に悪くない!」と判断してしまいそうなこのメニュー。しかし、最後まで食べた私からすると、とん汁と生姜焼きとロースカツを別々に食べた方が幸せだったように思う。

没か没じゃないかで聞かれたら、あくまで私個人の意見ではあるが、完全に没である。とはいえ、他にはない斬新さを持っているのも確かなので、興味がある人は挑戦してみるのも一興だろう。繰り返すが、これを事前に没にした「かつや」社長は神。

参考リンク:かつや
Report:あひるねこ
Photo:RocketNews24.

▼没メニュー『生姜焼きとん汁定食(税込918円)』

▼できれば別々に食べたかった

▼12月20日まで数量限定で販売中だ