東京電力ホールディングス株式会社(東電)は、2018年10月29日にTwitterで投稿した内容について、謝罪する事態となった。東電は、Twitterアカウントのプロフィールに2011年の福島第一原子力発電所の事故についてのお詫びの言葉を記載している。

それにもかかわらず東電は、福島第一原発4号機の写真を投稿する際に、ふさわしくないハッシュタグをつけて投稿してしまったのである。東電の謝罪内容は以下の通りだ。

・東京電力のツイート

「【お詫び】 この度、本アカウントの投稿により、皆さまにご不快な思いをおかけし大変申し訳ございませんでした。深くお詫び申し上げます。 不適切なキーワードを含む記事を訂正させて頂くために再度、投稿させて頂きます。今回頂いたご意見を真摯に受け止め、今後の活動に活かして参ります」


東電が「不適切なキーワード」と伝えているのは、「#工場萌え」。工場萌えとは、工場の景観を愛好することを意味する言葉だ。

・9月には2万倍の放射性物質検出

福島第一原発の事故の影響は計り知れず、いまだに故郷に帰ることができない人は少なくない。しかも、2018年9月末に東電は、浄化後の汚染水の一部から放出基準値の最大約2万倍にあたる放射性物質が検出されていたことを明らかにしている。そんななかにあって、4号機の写真に「工場萌え」は配慮に欠けると言わざるを得ないだろう。


東電はこの投稿を削除し、謝罪した後に問題となったハッシュタグを排除し、写真を再掲するに至っている。原発事故から7年を経て、いまだ事故の影響は続いている。「ご意見を真摯に受け止め」というが、はたしてどこまで受け止めているのか、疑問が残るところだ。

参照元:Twitter @OfficialTEPCO朝日新聞
執筆:佐藤英典