今年1月に公開され、国内外で話題となった動画『社畜ミュージアム』。社畜を絵画や銅像などのアート作品で表現するという、斬新極まりない内容が印象的だった同作だが、残念なことに(?)その第2弾が公開されてしまった。
恐る恐る見てみると、意外にも上司と部下との感動ストーリー調になっており、社畜感は皆無。まさかこのまま終わるのか? と思いきや、安心してほしい。後半になって話は衝撃の展開を迎え、一部の会社員の心を見事えぐる内容になっているぞ。一応、以下ネタバレ注意である。
・部下の退職
2018年10月2日、独立行政法人中小企業基盤整備機構、通称 “中小機構” が『【感情崩壊】今日、部下が会社を辞める。』なる動画を公開した。ストーリーの中心は、中小企業に勤める上司と部下。部下の送別会シーンから物語は始まる。
部下と過ごした日々を回想する上司。入社時は頼りなくて心配だったが、愛情を持って育ててきた。今では立派な一人前だ。旅立つ部下の姿を見て、上司は嬉しい半面、寂しさを感じている……。実にハートフルな内容ではないか。しかし!
・衝撃の展開
次の瞬間、物語は予想外の展開を迎える。さっきまで微笑んでいた上司が、いきなり別の若手社員に突き飛ばされたではないか。彼の言い分はこうだ。勝手にいい話にすんな!
あ~、やっぱりそういう話になっちゃいましたか……。次から次へと若手が辞めることで増える負担。上司の知らないところで続く過酷な深夜残業。もういい加減にしろやァァァァァアアア! ブチギレて暴れ出す若手社員たち。日本よ、これが現実だ。
・心当たりある?
まあよく考えたら、良きパートナーだったはずの部下が3年で辞めるという冒頭から、すでに若干の違和感はあった。ちなみに動画によると「中小企業の新入社員の52.4%が3年以内に離職」するそうである。あの部下も、いろいろ溜まっていたのだろう。
もちろんフィクションではあるが、一部の会社員の心を確実にえぐっていくスタイルの本作。心当たりのある人は、さりげなく上司にこの動画を見せてみてはいかがだろうか。