「パクリ」と「インスパイア」の違いとは何か。ジャンルによって細かい規定はあるが、共通して言えるのはリスペクトする気持ちが表れているかどうかが、ひとつのポイントではないだろうか。もっと簡単に言えば、愛! 愛があるかどうかだ。
さて、先日、スーパーをブラブラしていた際にこんな商品に遭遇したので報告させてほしい。それも『赤い方のコーラ味ラムネ』『青い方のコーラ味ラムネ』! コーラで赤と青って……アレしかないじゃないか!? 一体どういうことなのか、実際に飲んでみた。
・大阪発! どう見てもアレなラムネ
どう見てもアレなラムネを製造販売しているのは、大阪の企業『ハタ鉱泉』だ。ラムネやシャンメリーなどを製造する1946年創業の老舗飲料メーカーなのだが、この会社、一風変わっている。
商品のなかにはキムチ味や納豆味、コーンポタージュ味などの「変わりラムネ」がズラリ! 私の中で勝手に「ラムネ界のガリガリ君」と呼んでいたりする。
──それはさておき。いや、さておけない。
そんな会社が作ったアレなラムネ。「あの味をリスペクト」したというラムネ。嫌でも期待が高まるではないか!
・赤い方を飲んでみた
まずは、サンタクロースの色を赤に変えてしまうほどの世界企業をリスペクトしたと見られる『赤い方のコーラ味』を開けてみる。
ビー玉が栓になっているのが、いかにもラムネだね! しかし中身は黒い。見た目はまんまコーラである。
そして味はというと……おお、甘い! そして確かにコーラ!! ゼロキロカロリーの黒いヤツじゃなくて、赤い方の味に近い。後味はラムネであり、「ラムネのアイデンティティを保ちつつ、赤の方に寄せた」という印象だ。駄菓子っぽい味。このあたりがパクリではなくリスペクトなのであろう。
・一方、青い方は?
一方の『青い方のコーラ味』。こちらの味はどうなのだろう?
液体の色は『赤い方』にソックリだが、一口飲んで驚いた。「あの味やん!」。再現度でいうと青の方がより近い。
ポイントは「ラムネの味」なのではないだろうか。『赤い方のコーラ味』ではラムネの酸味が浮いているように感じたが、『青い方のコーラ味』ではラムネの味自体が再現性の鍵になったように思えたのだった。
・ほとばしる愛情
ラムネの駄菓子っぽさが残る『赤い方のコーラ味』か、限りなくリスペクト対象に近づいた『青い方のコーラ味』か。好みは分かれると思うが、両者にキッチリ違いを出してきている点に、ほとばしる「元商品への愛」を感じた次第だ。
ちなみに、私はスーパーにて1本税抜98円で購入。そのほかヴィレッジヴァンガードなどの雑貨店でも取り扱いがあったので、気になる人はお試しあれ!
参考リンク:ハタ鉱泉
Report:沢井メグ
Photo:Rocketnews24.
▼ハタ鉱泉の『赤い方のコーラ味ラムネ』『青い方のコーラ味ラムネ』
▼原材料は同じ。きっと比率が異なるんだろうなぁ……