ひとくちに家庭料理といっても、その家だけに代々伝わる “なんだかよくわからないオリジナル料理” というものが、たまにある。子供のころは一般的な料理だと思っていたのに、大人になってからハッと気づくのだ。ウチだけだったんだ……と。
そんな知られざる家庭料理を紹介するのが、今回から始まった「誰も知らない伝統レシピ」のコーナーだ。2回目に続くのかどうかは分からないが、とりあえず記念すべき第1回目は、私(GO羽鳥)の家に代々伝わる料理『荏原病院』をご紹介したいと思う。
・レシピ『荏原病院(えばらびょういん)』
材料(1〜2人ぶん)
・豚肉:小さいやつ1パック(安いコマ切れとかでOK)
・豆腐:1丁(木綿がいい)
・ニンジン:1本(茹でるか、レンジでチンして柔らかくしておく)
・きぬさや:1パック
・ショウガ:1かけ
・サラダ油(すこし)
・ごま油(ほんの少し)
・塩・コショー(お好みで)
・荏原病院のつくりかた
その01:フライパンに油をひき、豚肉を炒める。
その02:肉に火が入ったら、細切りにした茹でニンジンと、きぬさやを投入。
その03:ニンジン&きぬさやにも火が通ったら、サイコロ切りにした豆腐を投入して、崩しながら火を入れる。
その04:すりおろしたショウガも投入し、塩コショーで味を整える。
その05:最後に、香りづけのために少しだけゴマ油を垂らして、さっと混ぜて完成!
──以上である。メチャ簡単なのに栄養満点。ごはんがモリモリすすむくんだ! なお、さやえんどうが高かったら、インゲンなど、別の青物を入れても良いだろう。最後に、なぜ「荏原病院」という名前なのか、歴史とともに紹介したい。
・なぜ荏原病院なのか
考案者は、私の祖母。なんでも私の父親が幼少時、盲腸か何かで「荏原病院」に入院することになったという。そして、入院中に出た料理の中に、激ウマなモノがあったらしい。「もう一度食べたい!」と思った父は「豆腐が入ってて、混ざってて……」と祖母に再現をお願いした。祖母は、想像だけで料理を作った。それが、この料理だ。
出来上がった料理は、父からしてみれば「全然コレジャナイ!」で、後に「白和え」が正解だったということが判明したのだが、祖母が想像で作ったこの料理は、予想に反してウマかった! そしてそのまま『荏原病院』という名で、50年以上前から羽鳥家に定着した……という歴史らしい。本当にウマイぞ!! ぜひ作ってみてほしい。
Report:GO羽鳥
Photo:RocketNews24.
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▼ごはんにぶっかけて食べるとウマイぞ!