石川県には地獄がある──。石川で地獄と言えば、かつてノーパンしゃぶしゃぶ地獄があり、今も数々の地獄をめぐることができる「ハニベ岩窟院」が有名だ。
だが、県内にはまたひとつ地獄があった。その名も「猫地獄」! 能登半島の奥にある輪島市には「猫地獄」という地があるという。ニャンコがワンサカいるなら天国だが、反対に地獄とは、いったいどんな場所なのか……実際に行ってみた!
・輪島の「猫地獄」
猫地獄があるのは、輪島の朝市から車で5分、徒歩でも15分くらいの「鴨ヶ浦」だ。海沿いの道を歩いていくと、岬の先っちょに何か棒のようなものが建てられている岩が見える。その場所こそ猫地獄であるそうだ!
・猫はいないけどプールがあった / 元オリンピック選手の練習場所
近づいてみると……名前こそ「猫地獄」だが、残念ながら猫は1匹もいない。その名前の由来は、すばしっこい猫も足を滑らすほど危ない場所だからとか、絶壁すぎて猫すら登れないためだとか、昔、猫が捨てられていたとか諸説あるようだが、とにかく猫はいなかった。
しかし、その代わりにあるのは透き通るキレイな海! 魚が泳いでいるのがバッチリ目視できる。目の前にあるのは、何もさえぎるものがない日本海の絶景だ。冬場だと荒ぶる日本海の姿を間近に見ることができるという。
そして猫地獄の手前にはプールがあった。隣に「袖ヶ浜海水浴場」があるのに、なぜプールと思ってしまうが、何でもこのプールは、競泳の元オリンピック代表でメダリストの山中毅さんが練習していたものだそうだ。山中さんが出場したのは1956年メルボルン~1964年の東京オリンピックの3大会。歴史があるプールなんだなぁ。
・冬の猫地獄もまた絶景らしい
ちなみに、輪島出身の人に猫地獄に行ってくる旨を伝えたところ、「あそこはヤバイ。海に落ちたら死体があがらないという話も聞いたことがある。気を付けて」……とのことだった。マジか……。舗装されているから大丈夫だとは思うが、散策するときは気をつけた方がいいかもしれない。
なお、6月の日本海はとても穏やかだったが、冬場なら泡立った波が空中に舞う現象「波の花」も見られることもあるのだそう。波の花が舞い、荒波をかぶる冬の猫地獄も地獄っぽくて絶景とのことである。
参考リンク:輪島ナビ
Report:沢井メグ
Photo:Rocketnews24.
▼輪島の朝市から、朝ドラ『まれ』にも出てきた「いろは橋」を渡って
▼ずんずん歩くと
▼猫地獄!
▼猫はいないけど「猫地獄」
▼確かに、猫も足を滑らせそう
▼柵の内側から見学しよう
▼鴨ケ浦は海蝕によってできた白いゴツゴツした岩の海岸だ
▼プールは猫地獄の手前にあるぞ
▼地図上の長方形がプール。猫地獄はその隣である
▼冬場もまた絶景とのこと! 条件によっては鴨ケ浦でもこんな「波の花」も見られるそうだ!!