漫画やアニメの画風が、だんだんと変わっていくのはよくあることだ。人間の手による作業なのだから、変化するのも当然。エヴァンゲリオンの作品中でも、オトナの男である加持さんが、少年であるシンジくんに「生きるってことは、変わるってことだ」と諭す名シーンがある。
……が! 原型をとどめていないほど変化してしまうことも、たま〜に……ある、だろうか? 今、クレヨンしんちゃんが、このままのペースで変わり続けていくと、やがて2242年にはこうなるっていうイラストが、海外で話題なのだ。
・変わりゆく「しんちゃん」
今回題材となったのは、『クレヨンしんちゃん』の、しんちゃんこと、野原しんのすけくん(5才)。1992年に、アニメとなってお茶の間に姿を現したしんちゃんは、目はそれほど大きくなく、坊主頭に濃いめの眉毛が特徴。
しかし……。しんちゃんの顔に変化が表れはじめる。5年後の1997年のしんちゃんは、明らかにデビュー当時より目が大きく、くりんとしている! 眉毛もアーチ型から山型に、顔のりんかくはプックリとやや横に広がった! あどけなさが増し、可愛くなった印象だ。
・どんどん変わる
「まわる〜、ま〜わる〜よ 時代〜はまわる〜♪」と、中島みゆきの『時代』が頭に流れるほど、変わる変わる、しんちゃんは変わる。2005年、しんちゃんの可愛らしさは、おそらく “全盛期” をむかえる。
目がくっきりとまんまる二重になり、顔は以前よりほっぺはプックリしたものの、全体的にはシャープな小顔になっている。小さな顔に、大きなパーツ配置という、日本のアニメーションの黄金比率にのっとった、理想的なアニメ顏となった。そこでストップしてよかったような気がする。
・変わる変わるしんちゃん
「走る〜、走る〜、俺〜た〜ち♪」。爆風スランプの「Runner」が聞こえてくるほどに、変わる、変わる、しんちゃん。しんちゃんの変化は走り続ける。2015年、ジャストナウのしんちゃんは、可愛さあまってしまったのか、眉毛と口が顔からはみだし、ほっぺの膨らみは重力にさからうように上向きに。耳もタコの口のような形に。
この、いくらか過剰になりかけな変化の度合い。このままの変化を続けていくと……しんちゃんは2045年にはヒトとしての形を失いはじめる。山型眉毛がもはや頭の一部となってしまい、むしろぶりぶりざえもんに見えてきてしまった。
・もはや人じゃない
2060年、もはや色でしか「もとがしんちゃんであった」ことはわからない。口は顔と分離し、なぜかネクタイのようになって腕に引っかけられている。
そして時は流れて2242年──。もはや、そこには謎の物体しか残っていなかった。しんちゃんは、かわいらしい嵐をよぶ5才児の姿を捨て、なんかぐっちゃぐちゃになってしまった。
・描いたのは日本のクリエイター!
──と、2015年までの変化の傾向に基づき、それ以降の変化をユニークに予測しイラスト化したのは、pixivで作品を公開中のサッカンさんだ。この作品に対する海外の反応はというと……。
「クソ笑ったwwwwww」
「整形wwww」
「腹痛いwwwww」
「しんちゃんは年代が進むにつれて酷くなっていくな」
「2242年版のしんちゃんで楽しめるかって? 楽しめると思うよ!」
「2060年のなんて、イカなのか子供なのか区別つかないな」
「アキラ」
「2242年版のしんちゃん好きだよ。」
などなど、奇抜な発想がウケているもよう。さすがにこうなる前に製作者サイドの歯止めは効くはずだが、このペースで変わり続けるとこうなってしまう、という発想、そしてイラスト化してしまう点が実に見事だ!
人は成長すべく、日々変わることを望む生き物だが、その変化が必ずしも良い方向に向かっているとは限らない。変化はあくまで試行錯誤の表れであり、向かっている先が正しいのかどうかは、結果を見なければわからない。
ということが如実に現れたイラスト。自分の人生がこのような暴走をしてしまわぬよう、心がけたいものだ!
執筆:DEBUNEKO
Photo:RocketNews24.
▼こちらが話題の未来図
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▼今のしんちゃんも可愛い! もうこの辺でストップしたほうがよさそうだゾ!