先日、某テレビ番組で、子役出身の俳優さんが、大変興味深い発言をしていました。「昔は、セリフを覚えず現場に行く子役は叱られた。今は、セリフを覚えず現場に行く子役は、二度と使ってもらえない」。これって、子役業界に限らず、恋愛にも全く同じことが言えるのではないでしょうか? つまり、いきなりゲームオーバーになる点で同じなのです。
・昔型恋愛と現代型恋愛の違い
インターネットが浸透している今の時代、生身の人間同士の関係性がどんどん希薄になっていっています。ひと昔前の恋愛なら、相手に対して不満が湧いてきたとしても、すぐに関係を清算させるような人は少なかったのかもしれません。
たとえば、「顔を合わせたら必ず『好き』とか『愛しているよ』とか、甘い言葉をささやいてほしい」という相手からのリクエストが、自分にとって負担な場合。「日本男児たる者、好きだの愛しているだの、軽々しく口にしないものだぜ」と諭してもらえたのが昔型恋愛です。
それに対して現代型恋愛だと、「『好きって言って!』だの、『どうして愛しているって言ってくれないの?』だのうぜぇ。着信拒否するか!」となります。酷いと思うかもしれませんが、悲しいかなこれが、現代恋愛の現状なのです。
・「自分に厳しく」は自分磨きにあらず!
違いがわかったところで、現代型恋愛を勝ち抜く方法を考えてみましょう。先に挙げた俳優さんは、現在は子役の育成にも携わっているとのことで、たいそう厳しいレッスン模様が紹介されていました。
恋愛も同じです。相手に、「二度と連絡するか!」と思われないよう、自分に対して厳しくあるべきと筆者は考えます。「厳しく」と言っても、「自分磨きにスクワット1日1000回!」とか「週7で料理教室に通う!」などではありません。
・弱い心に打ち勝つ
「好きとか愛しているとか甘いささやきがないと不安になる」という、弱い心に打ち勝つ精神力を身に着けることが、本当の意味で「自分に厳しく」なのではないでしょうか? LINEやメールも然り。「毎日やりとりをしなければ寂しくて死んじゃう、私ウサギさんだから」という甘えた気持ちを捨てることが、「自分に厳しく」に該当します。
・まとめ
相手から不満を抱かれた瞬間、指摘を受けることなくいきなりゲームオーバーになってしまうのが現代型恋愛です。ゲームオーバー状態から元に戻すのはほぼ不可能。だったら、そうならないよう極力「事前予防」に努めましょう。
恋愛コラムニスト: 菊池美佳子 Twitter / ブログ
イラスト: マミヤ狂四郎