たまたま入ったお店で、店員さんに一目惚れしてしまった! そんな経験はないでしょうか。仕事や合コンで知り合った異性を落とすよりも、店員さんを落とすのは圧倒的に難しいです。とはいえ、可能性はあります。ごくわずかな、微生物ほど小さな可能性ですけどね。それでもゼロではありません。今回は、「店員さんへの一目惚れ」を検証してみたいと思います。
・経験者の証言
ショップ店員の経験のある人に聞くと、一目惚れされることは「多くもないが少なくもない」とのこと。自分は経験ないけれど、同僚店員がお客さんからアプローチを受けた話は聞いたことがあると、話しています。そういえば筆者も過去に務めていたお店で、アルバイトさんたちから次のような話を聞いたことがありました。「貴女の前任の社員さんがたいそうな美人で、彼女目当てで通う男性客がいた。ある時、CDラジカセ片手に流行りのラブソングを大音量で流しながら店にやってきて愛の告白をした」と。
・恥ずかしい思いをさせるべからず
このようなケースはかなりレアでしょうが、言うまでもなく絶対にやってはいけない手法です。店員さんにとって一番恥ずかしいのは、同僚たちの噂のネタにされること。アプローチをするとしたら、極力ほかの店員さんに気付かれないように行ってください。
・飲食店以外なら諦めたほうが良い?
ひとくちに「店員さん」といっても、世の中には様々なお店がありますよね。あなたが一目惚れした店員さんが、カフェやバーなど飲食店の店員さんならうまくいく可能性はちょっとだけ高いです。スーパーのように長居できない形態の店は相当難しいです。よって、ちょっとした一目惚れ程度なら、熱が上がらないうちに潔く諦めたほうが無難です。むろん、例外はあります。筆者の知人に、調剤薬局の薬剤師さんに一目惚れした女性がいるのですが、風邪をこじらせ何度か足を運んでいるうちに親しく会話する仲になり、連絡先交換に成功したとのこと。ただし、彼女は超絶美人でしたが。
・「いきなり手紙」は避けるべし
店員さんにアプローチする際、絶対にタブーなのが、顔見知りにもなっていない状態でいきなり手紙を渡すこと。ましてや、「よかったらデートしてください!」など、いきなり自分の要望を提示するのもマナー違反です。メールが主流の現代においては、手紙は希少価値が高いとされていますが、だからこそ重く受け取られることにもなります。
・返事に期待するのはナンセンス
そもそも手紙は、とてつもなく一方通行な伝達手段ですよね。「迷惑だったらハッキリ断ってください」と書かれてあるけれど、記載されているメールアドレスに断りのメールを送るとなると、自分のアドレスが知られてしまうことになります。そのため、手紙を受け取った店員さんの多くは、返事をくれないのです。「だったら次回店に行った時に、断りの手紙をくれたらいいのに」という考え方もナシですよ。手紙を書くのには、時間も頭も使います。いくら好意があるとはいえ、その労力を店員さんに求めるのはナンセンスです。
・恋人がいる可能性も考えて
手紙を渡したのに返事が来ず、悶々とした日々を過ごすよりも、直接言葉で「アドレス聞いてもいいですか?」とアプローチするほうが、相手の反応が即座にわかるので手っ取り早いです。もちろん、顔見知りになってからというのが大前提ですよ。顔見知りになり、雑談を交わす仲になり、恋人の有無まで確認したうえで、初めてアプローチの権利が得られるといっても過言ではありません。そう、あなたが一目惚れするくらいの人物なのですから、とっくに恋人がいる可能性が相当高いのです。
・長文の手紙は禁じ手とすべし
恋人の有無確認は、バーなどお酒を飲むお店なら聞きやすいですが、スーパーの店員さんなどの場合はほぼムリですよね。その場合、手紙作戦に頼らざるを得ないことになるのですが、とにかく重くならないことを心がけてください。長文などもってのほかです。「よかったら連絡ください」の一文 + アドレスだけでもじゅうぶんなくらいです。
・重いアプローチはとにかく避けるべし
ナンパの場合でも、「よ、よ、よ、良かったら、結婚前提で真剣交際して頂けませんかッ?」などという重いノリでは敬遠されますよね。ナンパに成功しているのは、フットワークの軽いノリの良い人ばかりです。「店員さんへの一目惚れとナンパを一緒にしないで!」と思うかもしれませんが、店員さんにとってあなたは、道でいきなりナンパしてくる人と同じくらい「よく知らない人」なのですから、とにかく重いアプローチは避けましょう。
・時間と労力
繰り返しになりますが、顔見知りになり、雑談を交わす仲になり、恋人の有無まで確認したうえで、初めてアプローチの権利が得られるます。関係を育むために、時間と労力を惜しまない! そう思えるのなら、じっくりとがんばってみてはいかがでしょう。ただし「重いアプローチは禁物」ということを忘れないように。
恋愛コラムニスト:菊池美佳子 Twitter / ブログ
イラスト:マミヤ狂四郎