見てはいけないと言われるとますます見たくなってしまう心理状態のことを「カリギュラ効果」といいます。今回はこの見てはいけないと言われる心理について、考えてみたいと思います。
・カリギュラ効果とは?
カリギュラ効果の「カリギュラ」とは、ローマ帝国のイケメン皇帝で、かの有名な皇帝ネロの伯父にあたる人物です。彼の半生を描いた映画は、強姦や近親相姦に加え残虐な処刑シーンなど、あまりにも過激な内容だったため、アメリカ国内で公開された1980年当時は、公開禁止になる地域もありました。しかし、禁止と言われると見たくなるのが人間の性(さが)。禁止地域の住人たちは、わざわざ公開されている地域まで赴いて鑑賞したといいます。このエピソードから、見てはいけないと言われるとますます見たくなってしまう心理状態のことをカリギュラ効果と呼ぶようになりました。
・見てはいけない彼氏のケータイ
恋愛中の女性にとって、見てはいけないものといったら、なんといっても「彼氏のケータイ」でしょう。ちまたにあふれる恋愛ハウツー本やインターネット上の恋愛コラムにもおおむね、「彼氏のケータイを見るのはいけないことです」と書かれてあります。「彼氏のケータイはじゃんじゃんチェックしましょう!」とか「彼氏のロック暗唱番号を見破るテクニック」などという読み物は、見たことがありません。だからこそ見たくなるのが女の性(さが)!
・見てはいけないものを見ないために
しかし見た後は、必ずや後悔することでしょう。「見てはいけないものを見てしまった自分は、盗っ人である」と。そうならないように、何らかの対策を打っておきましょう。転ばぬ先の杖です。
・「ケータイ見せて」
筆者のオススメは、ド直球に「ケータイ見せて」とおねだりするというやり方です。彼氏のほうは、当然「いやだよ」と拒否するでしょう。そして、ロックの暗証番号を変更するなり、ケータイを肌身離さなくなったり、何らかの防御行動をとるはずです。それが狙いなのです。彼氏が用心すればするほど、貴女は見たくても見られなくなります。これまでは彼氏に、トイレや入浴中はケータイを放置するなどの隙があったために、つい覗き見していたのです。それが現実的に不可能にさせればよいのです。
・お尻を見ること
上記のやり方に抵抗がある女性もいるかと思いますので、もうひとつ別のやり方を紹介しましょう。上記のやり方とは異なり、ケータイを見たいという欲求自体を鎮める方法があるのです。それは、彼氏の「お尻」を見ること。
・見せるべきではないという認識
三十有余年オンナをやっていても、彼氏の「お尻」を見たことがある女性は少ないかと思います。私たち女性にとって用があるのは「前のほう」であって、「後ろのほう」は用ナシだからです。お尻の表面を見ることがあっても、割れ目の奥まで見たことがある女性は滅多にいないでしょう。彼氏側も、わざわざ見せるべき部位ではない、という認識のはず。
・彼氏を知った気分になれる
だからこそ、敢えて「お尻」に目を向けてはいかがでしょうか? 「お尻」は、はらわたに通ずる入口! ケータイを見るよりも、よっぽど彼氏の全てを知った気分になれるでしょう。貴女の心は満たされるはずです。また、ケータイを見ると、メールの内容によっては傷つくこともありますが、彼氏の「お尻」を見ても傷つくことはないはずです。せいぜい、「痔主だったのね……。地主のほうが良かったのに」程度のものでしょう。
・彼氏のお尻を見た人の反応
「ほんまかいな?」と半信半疑の人もいるかもしれませんが、筆者調べでは、彼氏の「お尻」を見たことがある女性たちの中には、彼氏のケータイを見たことがあるという盗っ人はいませんでした。また、カノジョに「お尻」を見られたことがある男性たちにも話を聞きましたが、カノジョがケータイを見るようなことはないといいます。
彼氏のケータイが気になっている女性は、「お尻を見せて」というおねだり、是非お試しくださいませ。男性の皆さんは、カノジョに「お尻が見たい」とリクエストされたら、どうか快く応じてあげてくださいね。ケータイを覗き見するような盗っ人になりたくないと、必死で自分自身と戦っているのですから。
恋愛コラムニスト:菊池美佳子 Twitter / ブログ
イラスト:マミヤ狂四郎