書店にもインターネット上にも、たくさんの恋愛ハウツーが溢れていますね。これだけたくさん出回っているということは、それなりに需要があるということの表れなのでしょう。本もネットも商売です。売れないものを生産しまくっても儲けにつながらないですから。
恋愛ハウツーを読んだことがない人に向けていくつかご紹介させて頂きますと……。
・食事デートには照明が暗いお店を選んだほうが、暗闇効果で親近感が湧きますよ。
・相手が飲み物を飲んだら自分を飲むなど、ミラー効果を取り入れると親近感が湧きますよ。
・一緒にジェットコースターに乗ったりお化け屋敷に入ると、吊り橋効果で親近感が湧きますよ。
など……。「なるほど!」と感心させられるテクニックばかりで、ご自身の恋愛に取り入れようと鼻息を荒くしている人も多いかと思いますが、時々ふと「恋愛ハウツーって意味があるのかなぁ」と思うこともあります。
・結局は好き嫌い
「あばたもえくぼ」や「坊主憎けりゃ袈裟(けさ)まで憎い」ということわざがありますよね。好きな人だったらなんでも許せちゃうし、好きじゃない人だと何をされてもウザいと感じる……。人間とはそういうものだからです。
わかりやすい例を挙げると、「頭ポンポン」。好きな男性にされると、女性は股がビチョビチョになるほど嬉しいものですが、好きでない男性にされると、「殺意すら覚える」という血気盛んな女性も少なくありません。
・LINEのスタンプ
いま流行りのコミュニケーションアプリ「LINE」でも、意中のお相手からの特に意味のないスタンプは、「もぉっ、お茶目さんなんだからッ!」と頬を緩めてしまいますが、そうでない相手からクマだのウサギだののスタンプが送られてきても、「ヒマなのか?」と冷めた目で見てしまいます。
筆者の知人女性にも、なんとも思っていない男性A氏と食事をした数日後、A氏が仲間内に「食事に行った」と吹聴した際、「ベラベラ喋りやがって!」と、烈火の如く怒り狂った者がおります。しかしその数週間後、今度は彼女が想いを寄せる男性B氏と食事をしたのですが、数日後「B君、私とゴハンに行ったことを誰にも喋らないわ」と、不満をこぼしておりました。
・占いのようなもの
以上を踏まえると、恋愛ハウツーって意味があるのかなぁと疑問に思うのです。好きな相手となら、明るい店でも暗い店でも親近感が湧くだろうし、そうでない相手なら闇鍋(やみなべ)をやっても親近感は生じないだろう、と。だからと言って、恋愛ハウツーが全く無意味ということはないでしょう。「好きってほどではないが、至極ビミョーな間柄」の場合は、恋愛ハウツーがひと役買ってくれることもあります。
結論としては、恋愛ハウツーも、占い同様に軽い気持ちで捉えるのが、無難といったところでしょうか。「この恋愛ハウツー、ちっとも効かないぞ!」といちいちムキにならず、遊び心を持って取り入れましょう。