大阪人は飴のことを「アメちゃん」と呼ぶ。大阪人の前で空腹を訴えれば大抵「アメちゃんあるで」飴が出てくる。相手がマダムだったら確率は相当アップだ。それほど「アメちゃん」は身近で親しみのある存在なのである。
先日、JR新大阪駅を歩いていたところ、ある店の前で妙なオーラをかもし出すPOP広告に遭遇、思わず足を止めてしまった。店の前に置かれたPOP広告にはさりげなく「アメちゃん」と書かれていたのだ。
方言を持たない人でも話し言葉と書き言葉が異なるように、方言話者にとって同郷どうしのやりとりを除くと、基本的にものを書くのは共通語だ。方言で書いてみるとなんだか落ち着かない。まして公の場に出すものとなればなおさらである。
だが、メジャー方言とも言える大阪弁ではよくあることなのかもしれない。生粋の大阪人に聞いてみたところ「普通『アメちゃん』とか書かんやろ」と爆笑。「でも目立っていいんとちゃう?」とのことである。
事実、アメちゃんPOPからは力強いオーラが感じられた。目を引いていたことは確かである。
写真:ロケットニュース24