遊ぶもよし、アルバイトに精を出すもよし、勉学に励むもよし。この世で最も自由を謳歌している人間……と言えば、大学生なのではないだろうか。そんな大学生の楽しいキャンパスライフも国によって、ちょっと事情が異なるようだ。中国メディアにより各国のキャンパスライフが紹介された。世界の大学生活をちょっと覗いてみよう。
■最も正統派なイギリス
イギリスの大学生の憧れと言えばシェイクスピアである。週末になると彼らは青春を謳歌するかのように、劇場に足を運び、古典劇を鑑賞する。古典劇を鑑賞しない学生はというと、ポップコーンを片手に映画を見に行く。
「空いた時間があれば、芸術鑑賞を」イギリス紳士の気質はこうやって育てられていくのだ。大学側も彼らの趣味を尊重しており、多くのサークルやチケットの学割措置などがある。
■実は無趣味なフランス
意外なことに、最も無趣味に過ごしているのはフランスの大学生だ。フランスでは75パーセントもの大学生が週末はテレビにかじりついている。しかも、ひとつの番組をじっくり見るでなく、ずっとチャンネルを回し続けているのだ。絶えずチャンネルを変えるので、計算上彼らは実に視聴時間の87パーセントをCMを見ることに費やしていることになる。
ロマンチックで、情熱的なフランスの若者がこんな風に週末を過ごしているなんて、誰が想像できるだろうか。だが、フランスのバラエティ番組は刺激的で面白く、学生達が夢中になるのも無理はない。
■最も自由なドイツ
好戦的なゲルマン民族は、休暇についてもヨーロッパで一番だ。統計によると、ドイツでは3日に一度休日がある、大学生について言えばそれよりもっと多い。一般的に、年間150日もの休日があるそうだ。
ヨーロッパは広さ以上に、見るべきものが多い。旅行は大学生活において最も多くの時間を占めるイベントである。一度週末になれば、彼らを家の中に閉じ込めておくことはできないのである。
だがドイツの大学生の旅行は実につつましい。主な目的は語学習得であり、また旅費はアルバイトをして捻出している。ドイツ政府や各大学も積極的に、外国の関係機関と連携して、彼らが颯爽とバックパックを背負って世界を見に行けるようサポートしている。
■質素なマレーシア
マレーシアのほとんどの大学生は、週末になると小さい兄弟を連れて親戚の家に行く。例えば、半日一番上の伯父の家で過ごし、昼食は別の伯父の家で、と言った具合だ。互いに楽しい時間を過ごせる上に、お金の節約にもなる。
いいことづくしなのだが、残念なことはそれをやっているのが、花の大学生ということだ。まさに週末ベビーシッター。もったいない気もするが、多くの大学生が親戚訪問を楽しんでいる。マレーシアには親族経営の企業が多いこともこのような習慣のためだろう。
■愛に満ちたオーストラリア
オーストラリアと言えば、カンガルー。ではオーストラリアの大学生はと言うと、ボランティア活動である。彼らの両親は大抵敬虔なキリスト教の信者であり、隣人を愛することは彼らにとってごく自然なことだ。
大学生は暇を見つけると、社会のいろんなところでボランティア活動に励む。例えば、施設での介護、道路の清掃、野生動物保護を訴える抗議活動、民族差別撤廃のデモなどなど、枚挙にいとまがない。彼らは自らの行動をもって、世界には愛があふれていることを示しているのである。
■最も辛いパキスタン
パキスタンの大学生活は過酷だ。彼らは小さい頃から本の山に埋もれ、大学に入っても、勉強勉強、また勉強だ。大学の先生も学生をまるで小学生かのように扱う。
学内のカリキュラムが厳しいだけでなく、更に宿題まである。パキスタンの大学生は、余暇の時間もずっと宿題に追われているのだ。最も辛い学生生活と言っても過言ではないだろう。宿題が終わって、やっと休めると思ったら、彼らは英会話スクールなどに通うのである。
■文化的なタイ
タイ、このゆったりした国の主要産業は観光産業である。大抵の学生は卒業後、この業界に就職する。卒業後、業界でいいポジションを確保するために、学生達は週末などの時間を利用して伝統楽器やダンスなどを学びに行くのだ。
産業の活性化は国にとっても重要なこと。タイ政府も、青年鼓笛隊を作り学生が長期的かつコンスタントに伝統芸能を学べるよう支援をしている。
一口に大学生と言っても、各国の政策や大学教育の位置づけにより、その様相は様々である。ちなみに、日本の大学生については「物欲的」とバッサリ。しかし、欲しいもののために親を頼らず一生懸命アルバイトをしている姿は、独立の一歩であり「世界で最も勤労的な学生」と称されている。
参照元:看中国(中国語)