大地震と大津波により未曾有の被害をもたらした3月11日の東日本大震災。発生当日に撮影された地震や津波の映像は過去に何度もお伝えしたが、つい昨日6月14日、動画サイトYouTubeにアップされた一本の津波動画がネット上で大きな話題になっている。
動画のタイトルは「【東日本大震災】釜石市役所に襲来した津波 Kamaishi 個人撮影」。あまりにも衝撃的な、未だかつて見たことのない視点から撮影された津波動画である。
動画投稿者の説明によると、撮影されたのは3月11日の午後3時20分。場所は「釜石市只越町、桑畑書店から釜石市役所までの通り」であるという。
内容はまず、街中のようすから始まる。自動車と人が、奥から大急ぎで逃げてくる。「はやくしろ!」などの叫び声も、絶えず聞こえてくるような緊迫した状況だ。
まもなく街中の奥から、ものすごいスピードで水が迫ってくる。あっという間に車は流され、次々と家屋を破壊していく。走って逃げる人もいれば、歩いている人も確認できる。自衛隊員が水際ギリギリの場所まで駆けつけるも、今まさに流れ込んでいる津波の前に立ち尽くすしかなかった。
このシーンの後、撮影者は建物に入り、上階から街を撮影している。もはや街は水の中。次々とながれる瓦礫と、鳴り止まぬサイレン。そして、津波後の街のようすが、合計2分47秒の動画のなかに編集されて収録されている。
普通の街が、一瞬で津波に飲み込まれるという恐ろしさがよくわかる、大変貴重な動画である。
参照元:Youtube visca020