米の刑務所で、鉄条網を乗り越えて所内に侵入しようとした男が現行犯で逮捕された。この男、実は別の刑で仮釈放中であったが、仮釈放条件に違反したため、禁固15年の実刑となった。
この事件は昨年8月にフロリダ州の郡刑務所で起きた。07年に殺人の罪で逮捕されたシルベスター・ジェイルズ(25歳)は、検察への全面的な捜査協力により、仮釈放を受けていた。しかし、3日後に刑務所に舞い戻って来た。ジェイルズは殺害した人物の家族から、「報復する」と脅しを受けていたのだ。身の危険が迫っていることを説明し「もう1度刑務所の中に入れてくれ」と刑務官に要求した。しかしながら断られたため、彼は鉄条網をよじ登って、刑務所の中に飛び込んだ。そして、その場で刑務官に取り押さえられた。身体中、傷だらけになったジェイルズはすぐに病院に運ばれた。入院するほどの大怪我を負ったとのことだ。
そして今年1月、仮釈放条件に違反した罪で裁判が行われた。法廷でジェイルズは「刑務所に入るためには、他に手がなかった」と刑務所侵入の罪を全面的に認めた。裁判官は「ジェイルズの行為は裁判に対する冒涜」として、15年の実刑を言い渡された。3月22日(現地時間)に再び公判が開かれ、懲役15年の実刑が確定した。しかし、ジェイルズは重刑にも課せられたにも関わらず、刑が確定した後に判事に「ありがとう」と伝えたとのことだ。
■参考リンク
maiamiherald