「僕はジーニー(魔神)じゃないけど、君の夢を叶えてあげられるよ」と女性の耳元で囁く男性。こんな甘い言葉を聞いたあなたは「うっとり」それとも「げんなり」?
日本にはあまりない「ピックアップライン(ナンパの決め台詞)」の伝統が、デート命のアメリカには脈々と受け継がれている。元スーパーモデルのタイラ・バンクスのショー「TYRA」のウェブサイトには恋愛からお金、健康に至るまでたくさんのトピックが載っているが、ピックアップラインの項には思わず微笑んでしまうようなものからピンク系のうんざりすようなものまで92ものコメントが付いているので幾つかご紹介したいと思う。
「痛かった?」パーティで男性に急にこう話しかけられたら「痛かった?」とつい答えてしまうところ。すると男性が「天国から落ちた時さ。痛かった?」つまり彼はあなたがエンジェル(天使のようにステキな人という意味もある)だと言っているわけ。
似たバージョンがこれ。
「どこにあるの?」「え?何が?」「君の翼さ」
「僕の人生は君なしでは折れた鉛筆のようだ-ポイント(先、意味)がない」
「君の名前がアリスだといいな、だって僕、ワンダーランドを持ってるんで君に発見してもらいたいから」
こんなキザなセリフはジョークの一種と思った方がいい。実用系がこれ。
「ハーイ、あ、ごめん、妹かと思ったんで。ところで電話番号もらえる?」
「すみません、ちょっと時間あります?」「ごめんなさい、ないの」「だったら、僕の5分あるから1分あげるけど」
実際には「ドリンクをいっぱい奢らせてくれない?」「コーヒーでもどお?」などと女性を誘うのが普通だが、こんな常套句もある。
「あなたがステキだなって思ってずっと見てたの。私のテーブルでご一緒しない?」
これに似た台詞を女性にかけられた、映画「ボディガード」のケビン ・コスナーは喜ぶどころか、コワイ顔で追い返していた。(スターの警護でピリピリしていたため)。こんな風に言われたら「ドリンクの1杯ぐらいは付き合ってもいいか」と思ってしまいそうだが・・・。
記者:セリー真坂