夏真っ盛りのオーストラリアでは、犬がヘビに噛まれる事件が多発している。夕方になるとヘビに噛まれた愛犬を連れて、多くの飼い主が動物病院を訪れるそうだ。そんななか、毒ヘビを鼻にぐるぐると巻き付けて帰宅した犬が話題になっている。
18日、ヘルラド・サン紙が伝えたところによると、注目を集めているのはビクトリア州ヤラゴンに住むアレン夫妻の愛犬、ラブラドール・レトリバーのブロンソン(11)。今月4日、ブロンソンは鼻にヘビを巻き付けて散歩から帰って来た。この日、幸運にも在宅していたアレン夫妻はそれを見てびっくり仰天。ヘビは鼻にぐるぐる巻きの状態で、ブロンソンは口を開けなかったという。
アレン夫人は「ブロンソンはとても頭の良い犬。何かを見つけたときは私達のところへ持って来て、“give!(ちょうだい!)”と言えばそれを放すのよ」と言い、「この間は、夫のピーターが失くした携帯電話をくわえて持って来たわ」と利口な愛犬を褒める。
しかし、このときばかりはどうすれば良いのか分からなかったようで、アレン夫人はこの珍しい光景をとりあえず写真に収めた。「ブロンソンは本当にしょんぼりしていて、“早くこれを取ってくれ”と言っているように見えたわ」とアレン夫人はそのときの様子を話す。巻きついていたのは毒ヘビのコッパーヘッドだったと見られている。
結局、同夫妻が麻布の袋でブロンソンの鼻を包み“GIVE”と言ったところ、ブロンソンがヘビを放して上手く袋のなかに入ったために一件落着した。ブロンソンは毒ヘビに噛まれており4日間病院のお世話になったが、今は回復しているという。
動物病院の関係者らは「飼い主はヘビがいそうな場所や、ヘビの活動が活発になる夕方を避けて犬を遊ばせるべきだ」と注意を呼び掛けている。