ロケットニュース24

回転寿司屋のアレを使ったことが無いし、お茶も飲んだことが無い → 30年前に永谷園で犯したミスに気付いた

51分前

そういえば、私は寿司屋のアレを使ったことが無い。あの熱湯が出るらしいヤツだ。今しがた寿司屋でその事実に気付いた。

そして私の目の前にはアレがある。これは、時が来たというヤツではないか? ようし、今ここで使ってみようではないか。

・熱湯のやつ

その用途については把握している。X(Twitter)などでは手を洗うための装置だとするジョークが定番化しているが、お茶を淹れるための熱湯が出るのだろう。

使ってる人を見たこともある。しかし、自分で使ったことは無い。何故か……? 恐らく、食事中はいつも水派だというのが最大の理由だろう。

なんという名称なのかググってみたところ、グラスフィラーというらしい。TOTOなどでも作っているようだ。

へえ、お前グラスフィラーなんて言うのか。格好いい名前してるじゃないか。じゃあ行くぞ、グラスフィラー。確かこの黒い部分にこうしてコップを押し当てて……

……

……

……

……

……

ちょ、待てよ。



・下

ここを押すとお湯が出る。ということはだ。ここまで熱湯を運んでいるパイプが、根本からテーブルを貫通して、下まで通ってるってことだよなぁ?


下が気になる。見てみよう。


思ったよりしょぼいな。お前、熱湯が出るんだろう? なのにそんな貧弱そうな、ゴムみたいなチューブで大丈夫なのか?

それとも内部に金属製のホースみたいなのが通っていて、ゴムみたいなのはそれを覆ってるだけとかだろうか。細さも頼りない。そんなので十分な湯量を提供できるのだろうか。

これが何かわからない奴を騙して手を洗わせるネタイラストだと、だいたいドバドバとお湯が出ているものだろう。

こんな貧弱なチューブからじゃ、情けない勢いでしか出てこない気がするぞ。



・勢い

まあいい。すぐにわかることだ。ではいってみよう。



あれ、思ったより硬い感じ? それなりに力を込めてみたが、押せなかった。しかし強く押しすぎて、もし勢いよく熱湯が出てきたら嫌だ。

予想では貧弱な湯量のはずだが、万が一ということもあるだろう。どれくらいの力加減がいいのかわからん。だが、ここまで来て引き下がる手は無い。


ええい、ままよ!


あっ! あっさり出たな。そして全くネタイラストみたいな湯量ではない。やっぱり私の予想は正しかった。

いざこうして至ってみると、案外たいしたこと無かったな。じゃあ飲んでみるか。


予想よりだいぶぬるいじゃんね……。勢いは嘘でも熱湯が出るのは本当だと思ってた。X(Twitter)のネタにはいつも通りに嘘しか無かったわけだ。

こんな貧弱な勢いでヌルいお湯しかでてこないなら、何も警戒する必要は無かった。どうだい、2度目にして早くも慣れたものよ。



・お茶

しかしヌルいお湯ってのは、まあまあ虚無だな。これならやはり水の方が……待て。これはお湯を飲んでもいいのだろうが、たぶんそれは少数派だろう。


よく考えたら、これはお茶用のはず。お茶はどこだ? いや冷静に考えて、初めにグラスフィラーの横に置いてあったあの缶しかない。ティーバッグが入ってる感じかな。


そう来たか。


お湯にカビが生えたみたいになった。なかなか思った通りの量が出ない。これ失敗して大量に入ったら、そこそこな事故になるよな。上手く適量だけ出るような、ペッパーミルみたいな仕組みのアイテムとか作れないだろうか。


さて、こんなもんだろう。ビジュアルがとても悪い。こんな緑の粉を飲むのは、昔パウダー式の青汁をレビューして以来だ。とりあえず匂いを嗅いでみよう。


_人人人人人_
> 永谷園 <
 ̄Y^Y^Y^Y ̄


これアレじゃん? 完全に、永谷園のお茶漬けの匂いじゃん? お茶の匂いじゃなく、永谷園のお茶漬けの匂い。

そうかわかったぞ。お茶漬けに入ってる緑の粒の正体はきっとこれだろう。あの緑の円柱状のヤツだ。パウダー状のお茶を固めたものだったんだな。

ということは、永谷園のお茶漬けって、お茶で作らなくても良かったのか? 調べると、永谷園の公式サイトに「熱いお湯をお使いいただくと抹茶本来の風味がほどよく引き立ちます。ぜひお湯をかけてご賞味ください」とある。

マジか。小学生の頃に食べたのが最後だが、いつもちゃんとしたお茶を入れてた気がする。ここにきて30年くらい前のミステイクに気付くとは。

それにしてもこのお茶、味もマジで永谷園のお茶漬けじゃないか。永谷園のお茶漬けの味は「永谷園のお茶漬け味」だと思ってたが、あれは、パウダー状にした緑茶特有の味だったということだろうか

なんとなく回転寿司のアレを初めて使ってみただけで、いろいろなことに気付けた気がする。人生、どこで何があるか分からんものだし、何でもやってみるものだ。

執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.

モバイルバージョンを終了