2024年5月28日から始まった、京都の老舗お茶ブランド「森半」が監修した抹茶系スイーツ。どれも美味そうだが、個人的にひときわウマそうな気がしてならないものがあった。
それが 「森半 お抹茶クロワッサンロール」だ。ほどよく硬質な表面のクロワッサン生地が、半分ほど抹茶チョコで覆われている。しかも内部には抹茶ホイップも入っているというのだ。絶対美味いだろこんなの! 瞬時に美味さを確信して買ったのだが……。
・192円
詰めが甘い。それが私の感想だった。初手は表面の抹茶チョコ、次にサクサクのクロワッサン生地、そしてラストは中からあふれ出る抹茶ホイップ……というのが、私が思い描いていた体験。
しかしラストの部分……あふれ出る抹茶ホイップだけは、そうならなかった。食ってみるとモサモサしている。
これはいかに? 状況を明らかにすべく、内部を確認したらこの通り。
肝心の抹茶ホイップはこの通り、表面にチョコがかかっていない方に
少し入っているだけなのだ……! 表面のチョコと内部の抹茶ホイップを対極に配置し、バランスを取ろうと考えたのかもしれない。
いちおうTwitter(X)で検索してみたが、アップされている写真を見るに、まあまあ個体差があるもよう。仕様かどうかの判断はつかなかった。
何にせよ、これでも十分美味いっちゃ美味い。抹茶ホイップの味もしっかりする。しかし、私はもっと欲しかった! もっとこう、中からあふれてくるくらい抹茶ホイップが入っていて欲しかった!!
例えばだ。普通の餡パンだって、パンのサイズに対し餡が控えめで、トータルで上品な仕上がりになっているヤツはある。餡の量だけが餡パンの性能を決めるものではないのだ。
それは正論としてある。しかし山崎の「薄皮シリーズ」はどうだ? 文句なしに大人気じゃあないか。結局のところ我々は、パンの具材に対し、よりたっぷりと詰まっていることを期待する生物なのだ。
・惜しい
通常であればこの手の惜しかった商品からは即座に興味が失われ、記憶から消去される。しかし今回は別だ。抹茶ホイップの量を除く、その他すべてのコンセプトと仕様が素晴らしいのである。
こいつは、あと1歩で神になれた……! このまま捨ておくのは勿体ない。これを素体とし、私の手でここに神を誕生させよう。
プランはもうできている。神の誕生にはよくあることだが、やはり生贄が必要だ。
この「お抹茶ホイップあんぱん」はけっこう完成度が高い。しかし定番な気がする仕上がりで、希少性はそこまでではないと思う。こいつの心臓(抹茶ホイップ)を抜き取り……
移植! これで「森半 お抹茶クロワッサンロール」が神になれなかった唯一の理由が解消された。抹茶ホイップの量は理想にこそ劣るが、基準は超えた。あとは開腹部を閉じれば完成だ。
食べてみると……これだ! まさに望んでいたものが爆誕していた。やはりホイップは沢山入っているほうが幸福度が高い。
参考リンク:ローソン
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.